幻想郷恒例のアレ
名前を受け取って、二日ほど経った日のことだった。幻想郷について知るため、紫さんから渡された幻想郷縁起を読んでいると、紫さんが部屋に入ってきた。
「さて、今日は宴会よ」
「宴会…ってなんですか?」
「貴方の歓迎を皆でするの。お酒をいっぱい飲んだり…皆とお話したりね」
…ふむ、そういう風習があるみたいだ。
「で、もちろん貴方も連れて行くのだけれど…黄は、私の配下に置くって事にしてあるのよ」
「んー…藍さんと一緒の扱いってことですか?」
「そうそう。だから…私のことを呼ぶ時は、藍と同じようにしておいてね」
「…わかりました、紫様」
「ん、よろしい。あと、藍のこともそうやって呼ぶように。貴方の方が後輩になるから」
「了解です」
では、藍さん…ではなく、藍様と呼んだらいいのか。ん、そういえば…
「橙の呼び方は?」
「ああ、橙はまだ正式に八雲姓を受け取ってない…というか、まだまだ未熟だからね。橙は橙でいいわ」
「わかりました」
「じゃ、もう少ししたら呼ぶからね」
「はい、お願いします」
紫様は、スキマに消えていった。
…宴会か。この本に書かれている人や妖怪さんが集まるらしい。…緊張するなぁ。




