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東方黄明譚  作者: k.Yakumo
26章 その希望はどこにあるか
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心綺楼:拳と風と

「…ねえ、それさっきの杖よね。それで戦うの?」

「杖術というものもあるんですよ。やってみるのは初めてですけど」


杖の長さは私の身長と同じくらいまで伸ばしてある。…さっき一輪さんを治した時はこの半分くらいだったけど、戦闘だと長い方がいいと思ったからだ。


「…そんな杖で、雲山の拳は防げないわよ…!」


先手必勝と言わんばかりに、一輪さんが指示を飛ばして雲山の拳が飛んでくる。


「…ん、よっと」


最低限の動きで躱したり、杖で拳の横を叩いて起動をそらしたりする。

普通の杖ではこうはいかない。たぶん拳に触れられないだろう…雲だし。


「…っ、すごいわね…」

「まだまだ序の口ですよー…んー…今度はこっちから」


杖をその場でフルスイング。風の塊が飛んでいく。


「雲山、ガードを…!」

「……!」


雲山が、一輪さんの前に出て塊を受け止める。…うん、威力も弾幕勝負用に抑えられてるかな。本気でやったら雲山に穴が開いちゃう。


「隙あり!」

「あうっ…痛いなぁ…」


一輪さんは私の背後に回っていて、手にした鉄の輪で殴りかかってきた。…当てやすいように胴を狙ったのか…脇腹が痛い。


「一気に畳み掛けるよ…拳固『懺悔の殺風』!」

「…させない。精霊杖『ジリョーヌイ』!」


雲山の巨大な拳と、杖から放たれた風の塊がぶつかり…弾かれる。


「くっ…!?」

「…スペルを撃った後も、隙は見せないようにしないとね…」


弾けた衝撃で仰け反った一輪さんの後ろに回って、杖で肩をトントンと軽く叩く。


「…むぅ、強いですね…」

「それはどうも…ふふ」

「…私も、もっと強くならないといけませんね…」


とりあえず、勝負ありみたいだ。





「では、私は霊夢を追いかけないと…そういえばどこに行ったっけ…」

「霊夢ならまた下に降りていったみたいだよ。…方向からして命蓮寺の方だね」

「ん、そっか。ありがとうナズーリン」

「いやいや。…君も頑張ってね」





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