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東方黄明譚  作者: k.Yakumo
25章 様々な代行業務
274/319

永遠亭:新薬実験(説明は無し)

TS注意。

「…ええ、鈴仙や永琳さんでは効果が出ないからと新薬の実験台を引き受けましたよ。…でもまさか既に飲まされてるとは思いませんでした…」

「だって、効果が分からない薬だって聞いたら嫌でしょう?」

「そりゃそうですけど…」

「それにしても、こんな効果になるなんてね…私もびっくりしているわ」

「…一番びっくりしているのは僕ですけどね」


そう言って、僕は膨らんだ胸を持ち上げてみる。

…胸だけじゃない。

髪は伸びて、顔つきも変わったのか眼鏡の位置がなかなか合わない。身長も少し縮んで…股の所に違和感。

…僕、八雲黄は女になっていた。





「それにしても、いつの間にか性転換の薬が出来上がっているとは思わなかったわ」

「……」

「…私は薬が効かない体質だから実験台にはならない。それで、いつも鈴仙やてゐに頼むんだけど、なかなか効果が出なかったのよ。それで、私は薬が効かない理由があると思ってね」

「…僕以外に実験台にしたのは?」

「入院患者に許可を取って、何人かに試してもらったけれど効果は全く出なかった。…いや、ちょっとだけ元気になったくらいだけれど、それは思い込みの範疇なのよね」


つまり、効果が出たのは私だけなのか…うーん…?


「…どうして、僕だけなんでしょうかね」

「…あなたの中にあるっていう、世界樹関連の何かが作用したんじゃないかと私は思うのよ」

「…世界樹の力に作用…ね。確かにそれが一番怪しいか…」

「…それより。そんなに可愛い顔になったのだから喋り方が男っぽいと勿体無いわよ?」

「元が男なんですから仕方ないじゃないですか…」

「えー…」


永琳さん、なんでそんなに残念そうなんですか…っ!?


「…うふふー…私がしっかりおめかししてあげようか」

「輝夜さん…?」

「ほら、髪もこんなにしてたらダメよー…纏めて…うん、ポニーテールがいいかしら」


あれよあれよと髪をまとめられ、後ろで紐で縛られている。


「服は…そのままで良さそうね、あとはー…お化粧とかー」

「ちょっ、待って…」

「待たないわよー、ふふー…」

「え、永琳さん助けて…」


どうもこの身体になってから力が上手く使えないので、輝夜さんにすら引きずられてしまう。


「…二、三日は効果が続くから楽しみなさいな」

「えー!?」

「ほら、部屋に行くわよー!」


このままいろいろ弄られてしまうのだろうか…というか、紫様にどう説明すればいいのだろう…

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