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東方黄明譚  作者: k.Yakumo
23章 日常にもお仕事は潜む
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紅魔館:彼女を救う為に、悪魔になろう

「ご、ごめんなさい!」


紫陽花が目を覚ましたので、屋敷に連れて…話を聞こうとしたのだが、先を取られてしまった。


「…未遂で済んでるし、いいよ。…どうしてあんな事しようとしたか、教えてくれたらね」

「…そ、それは…」


理由を聞こうとすると、口ごもってしまう。

…まぁ、理由は大体分かっているから…


「…あの二人なら聞いていないよ。そのために紫様の屋敷に連れてきたんだから」

「…ほ、本当ですか?赤月ちゃんや、雪青ちゃんには言いませんよね!?」

「ああ、大丈夫。…落ち着いて、ゆっくり話してくれるかな?」

「…は、はい…」





紫陽花は、フロア長の中で一番遅く自我がはっきりとしだしたらしい。

元々がおっとりとした性格だったため、仕事を覚えるのも遅く…最初は、赤月や雪青も優しく教えてくれていたようだ。

しかし、やはり覚えるのは遅く…段々と、教え方が乱暴になっていき。

ついに、暴力や暴言へと発展していった。


「それで…っ、私に、命令とか、するように、なって…っ」

「……」


泣きながら、今までの辛かった事を吐き出していく紫陽花。

…これは、強烈なお仕置きが必要かもな。


「…紫陽花。赤月と雪青は今は?」

「…寝て、います…」

「…ふむ、そうかい。メラン」

「どうされましたかな?」

「…闇魔法は主に精神に作用させる事が出来るんだったよね?」

「…ええ、そうですが…なるほど。ほほほ…」

「…何を、するんですか…?」

「…君の記憶を、寝ている間に見せようと思う。紫陽花の視点から」

「…え、えっ?」

「それも、一日じゃなく…あの二人が謝るまでずっとな」

「…え、えっと…」

「こういうのは、相手に自覚してもらわない限り、無くならないもんだ。…ん、そうだな。謝る相手がその場にいないのもありかもな」

「…私、フロア長をやめなきゃいけないんですか?」

「いや、そうは言ってないよ。…少しの間、この屋敷に居てくれればいいんだ」

「…分かり、ました…」


…クーを一緒に居させてやるか。僕に見つかったので怖がっているかもしれないし。

さて、と。では今から、彼女たちには悪夢を見てもらおうじゃないか。

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