紫雷
前話と同時に投稿してますよー
永遠亭から屋敷へ戻り、改めて紹介をする事にしよう。
「…雷の精霊、ツーレイです。よろしくお願いします、主様の主様…でいいんですよね?」
「うん、そうだよ」
ツーレイの姿は、外界の高校生くらいの小柄な男性。紫色の髪で、前髪部分に紫電を表しているのか、明るい紫が雷のイメージのように染まっている。
服装は動きやすそうなぴったりとした服で、所々に稲光のような模様が入っていた。
「八雲紫よ、よろしく」
「はい、よろしくお願いします」
藍様や橙にも挨拶をしようと近づいたのだが…
「うぅ、なんだかピリピリします…」
「…む、尻尾の毛が逆立ってしまうな」
「あー…帯電してるのか」
「というか、僕そのものが電気の塊ですからね…」
同じ理由で、クーも尻尾が逆立ったのに驚いて僕の後ろに隠れてしまっている。
「なんとかならないもんか…あ、そうだ。フラーウム、出てきて」
「はいはーい」
「ちょっとツーレイと手をつないでみて」
「…こう?」
「あっ、ピリピリする感じが少しなくなりました」
フラーウムは地の精霊だ。アースの役割を果たしてもらえれば、幾分かはおさまると考えたが成功したようだ。
「なるほど…ではなるべく彼と行動するべきですかね」
「んー…いつでもセットで行動できるとは考えないほうがいいしなぁ」
「ん、そうだ」
フラーウムが力を込めると、結晶が出来上がる。
「これは?」
「地の力を集めておいたんだ。これをつけておけば同じ効果が出るはず」
「…フラーウム、ありがとう」
さて、ツーレイの行動に関してはこれで大丈夫かな。




