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東方黄明譚  作者: k.Yakumo
21章 天の雷を裂く世界樹
241/319

逆鱗

裂け目から身をよじるようにしながら出てくる黒い龍は、雷撃を飛ばしながらこちらに向かっている。

僕は、光属性の力を全身に纏って、光速で動きながら雷撃を避けつつ接近する。


「はぁぁぁっ…!」


刀に変形させた武器で斬りつけるが、弾かれる。…鱗が異常なまでに硬い!


「くっ…全身が鱗で覆われてるな…」


一度距離を置いて、未だに全身が裂け目から出てきていない龍を観察する。


普通、絵画などで描かれる龍は、腹の部分は鱗で覆われてはいないのだが、目の前にいる瘴気の龍はその身を完全に鱗で覆い、その防御力は半端な物ではなさそうだ。

…ハンマーに変形させて叩いて、内部に衝撃を伝えるか…あるいは…


「…地道に剥がすか、それとも顎で丸呑みにするか、だな」


丸呑みにするのは、奴が全身を出してからでないと不可能だが…


「…出ようとしていないみたいだな。何をしようとしてるのかバレてるのか?…とりあえず、適当にいろんな場所を斬って叩いて壊す努力はしてみるか…!」


光速の斬撃を、様々な場所に当ててみる。

眼球をついた攻撃は、その目が薄く硬い膜のようなもので覆われているのか効かず、角を付け根から折ろうとしてハンマーで叩いてみたが、手が痺れただけだった。

更に、顔の周りを中心に斬りつけてみる。

ちょうど、顎の下あたりに刀が当たった時だった。


「グルァァァァァァァッ!!!」

「うおっ!?」


敵の落雷の数が突然増え、龍そのものも暴れだした。これは…!


「…逆鱗、か!でも、あの場所だけ手応えが違ったな…弱点でもあるみたいだ!」


土魔法の防御を、二重三重にかけるが、それすらも貫く勢いで雷が落ちてくる。雷がある程度おさまるのを待ちつつ、光魔法の力を更に自身に強く纏わせてその時を待つ。

…次は、貫く!


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