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東方黄明譚  作者: k.Yakumo
21章 天の雷を裂く世界樹
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桃よりも甘い空気

「…へー…便利ね。あんたも紫と同じような事ができるんだ」

「完璧に使いこなせてはいないんですけどね。…素早く出したり、幾つも同時に出すってのは出来ないですから」


天子さんの家で、桃を摘みながら精霊魔法の事を話す。ちなみに、この桃は下界にも数は少ないけど売っていたりするらしい。

天人が食べる方の桃は別に大量に作ってあるのだとか。


「…あんたが完璧に使いこなすようになったら、なんでも一人でできるようになるわね」

「…ふふ、紫様の役に立てます」

「…はぁ、あんた…本当に好きなのねぇ。それと…そういうのに耐性無かったのね〜、紫?」

「うるさいわよ。…その、こういうのって初めてなんだから…」


うつむいて赤面する紫様を見て、にやけてしまう。天子さんもニヤニヤしていたが、いきなり飛び上がった。


「ぎゃっ!?いきなり脚になんか刺さないでよ!」

「にやけるあんたが悪いわ」

「黄だってにやけてたでしょうに!」

「…だって、黄は…その…」

「ああもう、空気が甘ったるいわね…!」


桃を食べつつ、二人のやりとりを眺める。

…ふと思いついた事を、衣玖さんに尋ねてみた。


「天界には迷宮は出てないんですか?」

「迷宮、ですか?…出ていませんね。以前、総領娘様も参加した迷宮異変の際にも、天界には出ませんでした」

「ふむ…迷宮の線も消えたか。となると、突然出てくる可能性が一番高いな」


湖底の戦いのように、唐突に現れる瘴気の獣。…天界にいきなり出現したら確実にパニックになるか?


「…危ないかもしれないですね。天人の皆さんって僕たちの言う事を聞いてくれますかね?」

「…少し、難しいかと」

「でしょうね…うーん、できれば一ヶ所に集まって避難してて欲しいんですけど」


仕方ない、出現した際に言えば流石に逃げてくれるだろう。

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