勘違い爆発
「えーと、つまり…添い寝の意味を斜め上というか、進んだ意味で捉えてしまったと」
「だって…その、既に男女の仲なんでしょ…?」
「…そうですけど、紫様が恥ずかしがるのでそれ以上は…」
「黄、恥ずかしいからこれ以上はやめて」
…確かにそうだなぁ、誰も得しないぞこの話を続けても。
「…それで、瘴気の獣のことよね?天界でそんな穢れの塊が出てきたらすぐ分かるし霊夢あたりに言いに行くわよ」
「…確かにそうよね」
「…うーん」
既に瘴気の獣は来ていると考えた方が良さそうだったんだが…まだ来ていないのか?
「そういえば、天界と下界を繋ぐための雷雲が、最近活発になっているような気がします」
「ああ、あの雷雲…普段はあんなに鳴ってる事はないんですか?」
「ええ、普段は私が出て行く時だけに鳴るのですが…」
衣玖さんが出てきた時からずっと雷鳴が鳴りっぱなしだった。…まさか、あの中に?
「調査の必要がありそうですね、戻りますか」
「私も一緒に…」
衣玖さんと紫様と一緒に向かおうとした時、天子さんが元気よく挙手する。
「私も行くわ、いいわよね?」
「総領娘様、危険です」
「そうですよ…普通の妖怪なんかとは訳が違いますから」
「えー…面白そうだと思ったのに」
「…いいんじゃない、連れて行って」
「紫様?」
紫様は提案の後に、僕に耳打ちする。
「…ああいうのは一回痛い目に遭わないと分からないのよ。既に私が叱ってるはずなのに…」
「…分かりました、でも危ないと思ったらすぐ助けますからね」
「ええ。…囮くらいにはなってもらいましょ、ふふふ」
紫様の笑顔が黒い。




