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東方黄明譚  作者: k.Yakumo
20章 山の住人との交友関係
224/319

天狗訓練・槍斧編

大天狗の屋敷のはずれ、天狗たちの訓練所。

そこに、刀と盾を持った哨戒天狗と、やる気を漲らせた大天狗さんと、BW・ヴァリアブルを大剣の形に変形させた僕が居た。

クーは、ちょうどそこに居た凪と一緒にお菓子を食べながらこちらを眺めている。


「まずは哨戒天狗達からじゃな。当番の組になっておる五人一組の形で順番に戦ってもらおうかの」

「…えーと」

「無論、黄は魔法は…簡単な物以外は禁止じゃ。あくまで訓練じゃからな」

(こっちの疲労度とか頭に入れてないな…いや、少しずつ追い詰めていく事も想定した訓練なのか?)


哨戒天狗が組ごとに分かれている間、僕もしっかり準備運動はしておく。あ、そうだ…


「飛ぶのはいいんですか?」

「む?…そうじゃな、なるべく控えてもらえるか?」

「なるべく、ですか…」

「飛行に関しては控えてもらうが、跳躍に関してなら構わん。そのくらいは想定してもらわんとな」

「了解です」


ちなみに武器の形状も指定されてて、組の交代までは変化させてはいけない事になっている。…ふむ、新しく変化させた武器の形も少し試してみようか。


「…よっと」

「では、最初の組…前へ」


五人と対峙する。…尻尾がピンと伸びてて、緊張してるみたいだな。


「…じゃ、いくよ。一応刃は潰してあるけど、吹っ飛ばされて怪我するのは覚悟しておいてね」


僕が最初に試すのはハルバードという、槍と斧が組み合わされた武器。斧の反対側はピックではなく、ハンマーのような形をさせているので…斬撃、刺突、打撃をこれ一つでできるようにしてある。

哨戒天狗達は、僕を囲むようにして配置された。この場合の僕の選択は…


「…まず、一箇所を潰して崩す!」


正面に居た天狗に、ひねりを加えた突きを放つ。天狗は盾で防ごうとするが…


「盾の持ち方が甘いっ!」

「きゃっ!?」


突きが盾に当たる直前に軌道を逸らし、盾の下部分に当てつつ上へと跳ね上げ、盾ごと吹き飛ばす。

盾を失ってバランスを失った天狗の後ろに回り、闇魔法による影で手足を拘束して無力化。残り四人。


「一人で受け止めてはダメだ、二人ずつで固まるぞ!」


残った四人が二人組になる。…発想はいいんだけど、そうなると…


「…一気に吹っ飛ばすよ!」

「「きゃぁぁっ!?」」


ハルバードを振り抜き、盾の防御ごと吹き飛ばす。…威力は抑えておいたからたぶん吹っ飛んだだけで済むと思うけど…とりあえず、残りは二人。


と、片方が既に間合いの中に入っていて…その後ろから時間差でもう一人。僕がハルバードを振り抜いた後の隙を狙っているのか。…けど、甘い。


「…はぁぁっ!!」


誘いに乗ったふりをして、ハルバードを振り抜く。…斧の斬撃に、風の魔力を加えて。


「うわぁぁっ!?」

「くぅっ…!」


斬撃によって巻き起こる小さな竜巻に二人は飲まれ、吹き飛ばされて転がっていく。


「…っと、やりすぎたか?大丈夫か?」

「うぅ、目が回ります…」

「あうう…」


…うん、外傷は擦り傷くらいか。よかった。


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