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東方黄明譚  作者: k.Yakumo
19章 迷宮とともに歩む者達
214/319

反省と晩酌、抱擁

「まったくもう、酷い目にあったわ」

「…ごめんなさい」


あれから十分ほど褒め続けていたら、紫様が怒ってしまって…現在正座させられて説教中。

やっぱりほどほどにしておかないといけないかな…楽しいんだけど。


「あんなに恥ずかしい思いをしたのはいつ以来か分からないわ…」

「本当にすいません…」

「…で、でも…少しだけ嬉しかったからこのくらいにしてあげる」

「あっ、はい」

「ほら、こっちに来なさい」

「はい…っとと、脚が痺れて…」

「…仕方ないわね」


紫様の肩を借りて、縁側まで歩く。

…うーむ、いい匂い…


「…顔が崩れてるんだけど、何考えてるのよ」

「いえ、幸せだなぁと」

「…もう」


縁側に座ると、紫様はスキマからお酒とコップを取り出した。


「さ、注いで」

「はい、紫様」


お酒を注ぎ、紫様がゆっくりとそれを飲む。


「…ねえ、黄。記憶が戻ったのはいいけど…寂しくなったりしてない?」

「いきなりなんですか、紫様…」

「…だって、故郷が…」

「…落ち込んでいない、といえば嘘になります。けど…」

「けど?」

「…寂しくはないですよ。紫様に拾われて…藍様や橙と会って…精霊達や、クー達にも会えましたから」

「…そう」

「落ち込んでるって言ったら慰めてくれたんですか、紫様?」

「……」


紫様は何も言わずに、僕を抱きしめた。…とても、暖かい。


「これでも、ちゃんと貴方を心配しているのよ。…だから、ね?」

「…はい、紫様…」


…ああ、やっぱり紫様は優しい。…幻想郷が全てを受け入れるように、紫様も…

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