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東方黄明譚  作者: k.Yakumo
18章 ゆったりと過ごす幻想の一時
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いわゆる、サブの属性というもの

「たぶん、今…皆の中に、僕の力の一部が流れてると思うんだ。分かるかな?」

「ええ…私の中で渦を巻くように」

「力がどんどん湧いてくるな…すごく強くなった気分だ」

「…ん、ぐるぐるしてる」


僕が取り込んだ精霊の魔力は、しっかりと譲渡されているようだ。そして、今から試したいのは…


「その力、外に出して使えそうかな?」

「…うーん、どうだろう。なんとなく使えるのはわかる気がしてるんだけど…」

「それを実際にやろうとすると、これは出来そうだけどこれは出来ないな、というのが分かりますね」

「…うん」

「…得意不得意がやっぱり出てくるみたいだな。…よっと」


土の人形を幾つか作り、地面に固定する。簡単な的だ。


「まずは、フウ。出来そうなやつをあれめがけてお願い」

「わかりました…っ!」


フウは、人形めがけて風の妖力を飛ばす。空気の塊を飛ばすような突風だが…どうも靄がかかったように…これは…


「霧になってるな。水属性が含まれているみたいだ」


その霧の中に入ってみる。


「危険ですか…!?」

「いや、大丈夫…というか、気持ちいいというか。癒しの力が含まれてるみたいだ」


味方には回復、敵には目くらまし…その二つを同時にこなせるようになってるな。


「他は出来そう?」

「…いえ、少し…練習が必要ですね。後は、通常の転ばせる突風が前よりも強く出来そうです」

「わかった。次、キリお願い」

「おうよ!はぁぁぁっ…!」


鎌の刃が炎を纏い、切断された人形の断面を燃やす。火属性が乗ったか!


「いいぞ、キリ。他はどうかな」

「んー…どうかな。練習は必要だけど、できるかもしれないな。後は…これも出来そう、だっ!」


渦巻く風を纏わせた鎌を振るうと、暴風とともに人形がバラバラに切断された。

…いわゆる多段ヒットの状態か。


「さてと、残ったのはクスハだけど…」

「…見て、これ」

「…うおっ!?」


壺の中の薬が、禍々しい色に染まってるぞ!?

クスハは手にとっているけど…大丈夫なのか?


「…一応、あの人形につけてみてくれるか?」

「…ん、わかった」


ペタ、ジュゥゥゥゥッ!!

薬をつけた瞬間、すごい音を立てながら人形が溶けていく。怖いな!


「…怖いから、使うのはやめとく」

「うん、そうしといて…戻せる?」

「…うん、戻った」


壺の中は元通りの色になっていた。属性に応じた効果を持つ凶器に変わるとは…


「水属性にはできるかな?」

「…出来た。透明の水飴みたい」

「あ、本当だ…って、なんかうねうね動いてないか?」

「…私が思った通りに動かせるみたい」

「…すごいなぁ…」


検証の結果、一応…別属性は乗せられるが、練習が必要のようだ。それと、やっぱり闇属性はそのまま扱うには危険だな。クーや鎌鼬三姉妹には使用は自粛するように言っておいた。

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