疲労困憊の山麓
…疲れた、その一言に尽きる。
あんなに買い物するとは思わなかった。
現在は車内で…ファストフードと呼ばれる食べ物を二人で食べながら移動中だ。
「ふふ、今日はいい日ね…本来の目的もこのまま上手くいくわね」
「あ、そうか…買い物とかが本来の目的じゃなかったっけ…」
「何をとぼけた事を言ってるのよ」
「いや、だって…後ろがいっぱいになってるし…あ、口元ソース付いてます」
「取ってー」
「はいはい…で、今度はどこに向かってるんですか?」
「あの山よ。…実はね、あそこに博麗神社があるのよ」
「あそこに…?」
「正確には外界側の博麗神社。建物を見れば分かると思うけど…外の妖怪達に定期的に案内を藍の式神を使って出させて、」
「…なるほど、興味があるなら集まっておいてもらうんですか」
「そういう事よ。…まぁ、鳥居をそのまま通すと霊夢に怒られるから実力に合わせてスキマで飛ばすんだけど」
「なるほど…」
「…麓に着いたわね。…自宅のシャッターは閉めておいたから…」
車外に出て、紫様はまずスキマで車を家のガレージに戻したようだ。
「こんなところに来る人間はそういないし…居たとしても道を間違うような術が敷かれているのよ。だから…ここからの山登りは飛んでいても構わないわ」
「…ん、三体ほど…居るようですね」
「あら、じゃあ少し早く行きましょうか」




