帰宅前の気配
「なんかいろいろと疲れたので今日は帰る事にします…」
「ん、そう。まぁ…この時間は人間にとっては起きているのは辛いでしょうからね」
「夜行性じゃない動物にとっても辛いですよ、はは…」
「…すぅ」
午前二時。…確か、丑の刻って午前二時からの二時間の事を指すんだったか。
昼行性の動物だったクーにも辛いよな…。
「そういえば、あんたは平気そうよね」
「精霊を宿している影響、ですかね。徹夜したら少し辛いですけど。これでもちゃんと体調は崩すんですよ」
「ちゃんと体調を崩すって何よ」
…何日も徹夜して体調を崩さないのはもう妖怪だ。僕はまだ人間として紫様に仕えていたい。
「ま、とりあえず今日のところは帰りなさいな」
「はい、そうさせてもらいます」
「ん、じゃあね」
手を振るレミリアさんに手を振り返し、紅魔館を後にする。
湖の上空を飛び、対岸に着地。…?湖が何か揺らめいたような。妙に大きな力も一瞬だけしたが…
「…湖の底が結界と触れてたりするのかね。帰ってから聞いてみるか」
あまり気にしないでおこう。紫様か藍様であれば何かを知っているはずだ。
「…ん、主様…」
「起こしちゃったかな。もう帰るからね」
「…うん」
空間魔法の輪をくぐり、屋敷の玄関へと移動した。
「ただいま戻りました、紫様、藍様」
「…おかえり。随分と遅かったわね…って、メガネ?」
「最近見えづらいと思ったら視力が落ちてたみたいで…指摘を受けたので調べてもらって…」
「ああ、そうだったの…似合ってるわよ」
「ありがとうございます、紫様」
「…ああ、黄の部屋を掃除した時にあった紙袋はメガネのケースとかが入っていたのか」
「はい…って、藍様また勝手に僕の部屋を?」
「別にやましい物があるわけではないだろう?」
「…確かにそうですけど」
「お布団も干しておいたから、ゆっくり寝るといい。…それとも、風呂に入ってからにするか?」
「そうですね…クーを寝かせてから風呂にはいって、それから寝ます」
「ん、わかった。残り湯は捨てておいてくれ」
「わかりました」
…藍様はどうやら今から結界の点検か。あ、そうだ。
「紫様、藍様。霧の湖の底って結界に面してたりします?」
「…いや、底に関しては地底まで包んでいるからそういった事は無いはずよ?」
「そうだな…確かにそんな事は無い」
「…そうですか」
…じゃあ、あれは一体なんだったんだろう。…明日、もう一度聞いてから調べてみる事にしよう。
例大祭で新作の頒布がされましたね。…深秘録に関してはあるクラスタの方々が爆発しそうなキャラが出てきたり、紺珠伝では最初からシリアスムードのようで。ワクワクが止まりませんねぇ。
…僕もそろそろちゃんと原作をやるべきだろうか。




