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回復力は人並み…ではないようで
「…痛たたた、まだ痛むなぁ…」
包帯でぐるぐる巻きになった両手両足を見ながら、独り言。
…この傷は、これから生き残るために必要なものなんだ。
「とはいえ、背中の方までボロボロだから…寝転がるのも辛いんだよなぁ…」
吹き飛ばされて、背中をガリガリと削って動けなくなった所で、今日の修行は終わりだった。
すぐに藍さんが応急処置を施してくれたが…教わってるうちに死にそうで怖い。
「はぁ、すぐに傷が治るんだったらいいんだけど…」
傷を極力刺激しないよう、割と被害の少ない脇腹から布団へと着陸。
…ん、おかしいな。痛みが…それほど無い?
「痛み止めが効いてるのかな…とりあえず、今日は休もう…」
布団に入って、目を瞑る。
今日の修行の内容を脳内で再現しているうちに、眠りの世界へと落ちていった。