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東方黄明譚  作者: k.Yakumo
16章 地の底、旧地獄にて
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ある一つの結末

「…では、やってみますね」

「お願いします」


さとりさんの能力が、僕に通るようなイメージをする。


「…!見えました…これは…」

「どうかしら、何が見える…?」


どうやらうまくいったようだ。

さとりさんはゆっくりと語り始める。

内容は、僕が見たものと一緒だった。僕がさっきまで見ていた内容を過ぎたところで、異変が起こる。


「…!?これは…っ、う、ううっ…」

「さとりさん!?」


さとりさんが突然口元を押さえながらうずくまってしまった。


「どうしたんですか!?」

「…な、なんですか、あれは…とても、言葉では言い表せないような…う、うぇっ…」

「何が、起きていたんですか…」

「…ひ、人が、生き物が…全て、壊れていく光景です…あなたが、何かをつかもうとしたその時に、壁が壊れて…」


…恐らく、つかもうとしたのは鍵…精霊玉だろう。だが…何故壁が?


「壁の向こうには、何かが…?」

「…形容しがたい生物のようなものが、次々と…」


…瘴気の獣か!

壁の向こう側、建物の外は瘴気の獣が跋扈していたのか…


「その後、あなたはその獣が作り出した裂け目に落ちて…」

「もう十分です、ありがとうございます、さとりさん…ゆっくり休んでください…」


体調が少しでも良くなるように、風魔法の魔力で包んであげた。


「…紫様、これは僕の憶測でしかありませんが…恐らく、僕が居た世界は…もう…」

「……」


沈黙の中、さとりさんが咳き込む音だけが響いていた。


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