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東方黄明譚  作者: k.Yakumo
16章 地の底、旧地獄にて
152/319

鬼と約束してしまったから

最初の三発がゼロ距離で命中し、大きく吹き飛ばされた後、追撃が三発×十一連。

酔っ払いは黒焦げになって落ちてきた。


「ぐえぇ…」

「頑丈だなぁ、やっぱり鬼だからか」


…ん、なんか視線が怯えている。やりすぎたかな?


「な、なんだあれ…」

「あいつ、鬼の中でもかなり強い方だったよな…」

「素面じゃなかったとはいえ、瞬殺…?」

「主様…!」


クーが駆け寄ってくる。…よしよし。


「怒鳴ってきたのはぶっ飛ばしたからね」

「…うん、でも…」


クーと僕はぐるっと取り巻きを見る。…見られたそばから小さな悲鳴が…


「…ちょっとやりすぎ」

「うん、ごめん」


と、クーのことを預けていた鬼がこちらに近づいてきた。


「いやはや、人間にしてはなかなか強い…というか人間かい、あんた?」

「一応人間、のつもりですけど…」

「…ま、そういうのはいいか。なかなか強いじゃないか、今度手合わせしてほしいね!」


鬼は肩を組んできた。…あれ、この方も酔ってらっしゃる?


「えーと…」

「星熊勇儀だ、よろしくな。あんたは?」

「八雲黄、です」

「八雲?あんた、あのスキマ妖怪の関係者かい?…人間なのに?」

「あ、はい。紫様に拾われまして…従者として住まわせてもらってます」

「へぇ…そうかい。しかし、人間を従者にねぇ…その強さを見抜いていたからこそ、だろうかね。ま、その辺はいいとして…約束、守ってもらうよ」

「…飲むのに付き合う、ですか。…お酒、弱いんですけど…」

「あー、そうなのかい?…うーん、すぐに潰れられても困るしなぁ」


勇儀さんが強すぎて鬼もなかなか付き合ってくれないらしい。…さっきぶっ飛ばした鬼をお仕置きとして突き出せば良かったかな…なんて考えているうちに、店に入っていた。


「おー、勇儀さん。いつものでいいかい?」

「ああ、いいぞ!…黄達はどうする?」

「あー、えーと…」

「…主様、お腹すいた」

「ん、そうか。…定食とかあります?」

「おう、あるぞ。お品書きがあるから、そこから選んでくれ」


…とりあえず食事をすることにしよう。


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