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東方黄明譚  作者: k.Yakumo
15章 我が身を知れ
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強制休養

「…げほっ」

「主様、ごめんなさい…」

「まったく、式神に占領されてるからってあんな眠り方するからよ」


はい、見事に翌日体調が悪くなってました。風邪なのか…


「私たちのせいで…ごめんなさい!」

「いいのいいの…けほっ」


クーと橙がずっと頭を下げ続けていたので、撫でてやる。…ああ、腕もだるいな。


「うつしちゃうと悪いから、もう部屋の外に出てなよ…?」

「…まぁ、妖怪だから殆どうつらないとは思うけれどね。…一応、しっかり休ませないといけないから、出てなさい」

「…はい」


クーと橙はしょんぼりした様子で部屋から出た。

紫様と僕の二人が部屋に残される。


「…まったく。式に気を使う必要なんで無いのよ?」

「…二人が、あまりに気持ち良さそうに寝てたんで起こしたくなくて…」

「…はぁ」


頭を抱えて呆れる紫様だった。


「…起きてから説教しようと思ったら、これなんだもの。クーが涙目で『主様が変なの!』ってこっちに来たのよ?」

「…はい」

「…式に心配させないようにするのも主としてするべきことよ」

「そうですね…けほっ」

「…ま、今回は許しておいてあげるわ」


そう言うと、紫様は布団に入ってきた。


「…何してるんですか」

「…風邪なんだから、暖めておかないといけないでしょ。…藍が体調を崩した時も、私がこうやってしてあげるのよ」


優しく撫でられる。僕は紫様に背を向けているので、紫様の表情は分からない。


「…まったく、手のかかる従者ね」

「…ごめんなさい」



その日、一日中紫様に撫でられながらゆっくりと過ごすことになった。

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