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東方黄明譚  作者: k.Yakumo
15章 我が身を知れ
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能力検証その2

十分後、僕は頭にたんこぶを作って床に正座させられていた。

紫様はまだ怒った様子でソファに深く腰掛けている。


「…まぁ、うん。自業自得よね」

「流石にもうちょっと違う方法もあったでしょうからね。…フランも、すぐ請け負っちゃダメでしょ?」

「ごめんなさい…」

「いいえ、悪いのは黄だから。…説教は帰ってからにするわよ。…それにしても、これでも能力の片鱗でしかないなんて…」


…そう、判明している一部でしかない。能力のおかげと思われる強化が他にもある。


「そうですね…他には…魔法の使える幅が今までより格段に増えた気がします」

「使える幅?」

「…属性の解釈が深まった、といったところかしらね」

「おそらくそうですね…一つの属性における使い方が増えたのはもちろんですけど、複合魔法の幅が格段に広がったような…」

「例えば?」

「土・闇の重量魔法ですけど…以前は無重力か、重力を増加させる事を、一定の範囲のみでしか行えませんでした。けど…」


空間魔法で適当な場所から土を持ってきて、重力魔法で浮かせる。完全な球の状態で。


「これは…!?」

「球状の惑星における、重力のかかり方を小さく再現したものです。…こんな風に」


インク瓶を、球の下の部分に置く。見た目は逆さまになっているが、瓶からインクはこぼれない。


「ここまで細かい制御を…」

「他の魔法でも、細部までの制御ができますよ。…スペルカードも精巧な物が作れるはず…」

「…ずるい!」

「うわっ、パチュリーさん近い!?」


あー…魔法使いは長い歳月をかけて魔法を究めていくものだったっけ。…それが能力が開花しただけでこれだもんな。


「ずるいわよそんなげほっ、げほっ」

「うわっ、発作出てますって…」


小悪魔さんが慌てて喘息の薬を渡す。…風魔法の癒し効果を当てつつ背中をさすってあげた。


「はー、はー…普段より楽ね…風魔法、かしら…」

「はい…」

「…少し落ち着かせて。落ち着いたら…能力は一旦置いておくとして、必要ないかもしれないけど、属性ごとの特性をちゃんと教えておくわ…」

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