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東方黄明譚  作者: k.Yakumo
15章 我が身を知れ
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知らぬ間に与える影響

ひとしきり霊夢に弾幕でボコられ、縁側にはボロ雑巾が三つ生産されていた。


「うぅ…スペルまで使うって…」

「…痛い…」

「なんで私までー…」

「いや、発端はルーミアだろう…うぐぐ、ジリョーヌイきてくれ…」

「何したらこうなったの、マスター…」

「うわっ!?…誰よこいつ」

「風の精霊、ジリョーヌイ…妖怪の山で騒ぎかあった時に助け出したの」

「あぁ、そうだったの…」

「治すから、待ってて…」


ジリョーヌイが持つ杖から風が吹いて、僕たちの身体にまとわりつくように流れていく。


「…あれ、なんか身体が軽くなった。治ってる!」

「僕の風の魔力…癒しの力があるから」

「…便利ね、頂戴」

「無理だ。分身も置けるんだけど紫様が霊夢の所には置くなって」

「えー、なんでよー」

「今まで以上にだらけてる霊夢は見たくないから、だそうだ。…僕も働かされるのは見たくないし」

「じゃあ紅魔館に居るメランとかいう奴はなんなのよ。あいつあそこで働かされてるじゃない」

「あれはメランが自分から行って働いてるの。…出てきた見た目から初老の執事だったし、メランの教導に当たった魔法使いが執事としての嗜みでも持ってたんかね…」

「…ま、その辺は別にいいけど。…そういえば、人里に行った時にもあんたの精霊を見たわね。永遠亭の奴らと一緒に薬売りをしてたけど」

「ビヤンコか。あれは光の精霊で浄化が得意なんだ。…解毒も浄化の範囲内らしいから、その方面で一緒に動いてる」

「ふーん…こいつは治療ができるのにそっちにはいかないの?」

「ジリョーヌイは普段は妖怪の山で大天狗さんの屋敷に居るよ。哨戒天狗が怪我した時に治療にあたってるんだよね」

「…はい。医療班に所属してお手伝いしてます」

「…まだ居たはずだけど、そいつは…」

「フラーウムなら…人里をいつもふらふら散歩してるみたいだな。たまに妖怪が外から入ってきそうになったら追い払ってるみたいだし」

「…私が見た時は慧音の所でなんかやってたわよ」

「…フラーウム、ちょっと来て」

「はいはーい。何かな?」

「霊夢が慧音さんの所でなんかやってたって言ってたんだけど」

「あー、花を育てさせる授業をしたいから、それに適した土を作ってほしいって言われたんだよー。その後一緒に種を植えるのを見たりとかー…」

「そかそか、分かった」

「…何気にあんたの精霊、満遍なく各地に居て影響を及ぼしてるわね。…むしろ、あんたの影響力として繋がるからちょっと恐ろしいわ」


…そんなものかな?個人的には精霊たちが結構好き勝手やっているようなイメージだったりするんだけど。


「…ま、悪影響じゃないようだからいいけどね。これからどっか行くの?」

「紅魔館に。図書館で調べ物があるんだよね」

「そう。…って、紫のスキマみたいに飛んでいかないの?」

「あー、空間魔法はなんというか…味気ないっていうか。途中で誰かとすれ違って話をするのも有益だと思うからね。それがヒントになる事もあると思うし」

「…変なの」

「それと、クーの飛行訓練もそろそろ実戦で使えるようにしておきたいからクーが一緒の間は屋敷に移動する以外では封印かな。相当の緊急事態でない限りは」

「…なんでこんな感じのが紫を慕ってるのか分からないわ…ま、いいけど。賽銭とお茶菓子、ありがとね」

「またここに来る時は持ってくるよ。じゃあね」

「ええ。一応大丈夫だろうけど、気をつけて」


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