表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東方黄明譚  作者: k.Yakumo
14章 神々が住まう妖怪の山
127/319

Yggdrasil blood

「…グォォォ…」


球状に渦巻く黒い風の中心、そこに元凶が居た。


「ここまで大騒ぎになっちゃったからな…さっさと倒さないとっ!?」


渦の中心から杭のようなものが放たれる。武器で防いで…っ!


「あぁっ…!」


籠手の形状にしたのが間違いだった。手を貫通してしまった!


「く、うぅ…っ、治癒しない…、瘴気か!」


なんとか引っこ抜いたが、既に相手の姿が無い。


「しまった、どこに…が、ぁぁぁっ!?」


背中の至る所に痛みが走る。先程の杭を撃ち込まれたか!?


「ぐ、ぁっ…はぁ、はぁ…」


敵は高速で動き回り、杭を撃ってくる。

少しずつ身体を削られてきて、意識が朦朧としてきた…。


「このままじゃ、まずい、な…っ!」


なんとか立ち上がろうとして踏ん張る脚に、杭が撃ち込まれる。


「あ、ぁっ…ぐ、はっ!!」


…打つ手が、無いか…そう思った時だった。

身体の内側に力強い鼓動を感じた。


「…これ、は…?」


最初の獣を喰ったスペルを作った時と同じように、言葉が浮かぶ。


「これに…賭けるしかないか…!解放『ユグドラシル・ブラッド』!」


血が、力が、身体中を駆け巡り、傷が急速に癒えていく。BW・ヴァリアブルも変化していく。

大鎌の形になり、刃となった白の部分、柄となった黒の部分に、淡い緑色の光が血管のように張り巡らされていた。

周辺の自然から、力をもらっているような…そんな感触だ。


「…見える。今なら…」


黒い渦を目で追えるようになった。おそらく、身体能力も上がって…追いつける!


空を駆け、地を掠めるように下から上へ薙ぎ払う。

渦は、真っ二つに斬れて霧散し、獣の姿も無くなっていた。後には、緑色の精霊玉が転がっている。


「…これで、四つ…っ、く…ぁ…」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ