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東方黄明譚  作者: k.Yakumo
13章 屋敷での一日
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気まぐれな主

「黄、その大皿を取ってくれ」

「はい。ビヤンコ、藍様の所にこれを」

「はい、マスター」


いつからだろうか、ご飯の準備を自然と手伝うようになっていた。ビヤンコにも、手伝う内容を教えているところだ。

フラーウムはご飯をよそっていて、クーはそれを運び、僕は皿の準備などをする。

メランに関してはこの時間になると向こうの主であるレミリアさんが起きる時間になり、忙しくなるのでこちらには出てこない。


「黄、そろそろ…」

「紫様ですね。今日は素直に起きてくれるだろうか…」


紫様がすっと起きてくれる可能性と、なかなか起きない可能性は半々だ。

なかなか起きない場合はどうなるか。


「ぐえぇ…」


このように、力任せに抱き枕にされるのであった。


「…主様!紫様、主様から離れてー…」

「すー…あと一時間…」

「寝過ぎ、です…!というか、晩御飯冷めちゃいますから…藍様に怒られますよ…!」

「藍の主は私だもの…すー…」


ミシミシと締め上げられて骨の軋むような音がする。そろそろやばい。


「…ビヤンコ、強い光を…!」

「は、はい!」

「…きゃっ!?」


強い光を浴びせて、覚醒を促す。


「…く、うぅ…」

「よかった、起きたみたいですね…」

「…黄、主に向かって何をするのかしら…?」

「起きないのが、悪いんです…っく…」


もちろん、紫様に絞められたままだった僕も

光を浴びるため、とにかく目がやられる。


「ああもう、ちゃんと前が見えない…きゃっ!?」

「うわっぶ!?」


前からの柔らかい感触と、後ろからの鋭い痛み。意識を手放すには十分だった。



その後、気がついて最初に見た光景は紫様が正座して藍様の説教をもらっているところだった。

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