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東方黄明譚  作者: k.Yakumo
12章 求むるは癒しの道具
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竹林の異変

「では、また今度」

「ええ。気をつけて」


永遠亭を出て、空間魔法で屋敷までの繋ぎ目を作ろうとした時だった。


「黄…ちょっと待て」

「…ええ、分かってます。…こいつは…」

「なんだ…この感じ。なんか嫌な感じが…」

「…心当たりは?」

「…おそらく、先日のあいつと一緒かと。だとすれば、僕の獲物です」


瘴気が、竹林の中から出ている。永遠亭からは距離があるようで、微量だったが…どちらに動いたとしても危険だ。永遠亭か、人里が被害にあう。


「…虚空さん、妹紅さん。瘴気が消えるまでここに居てください」

「…前に戦ったあいつが居るのか」

「え、何よもこたん。何か知ってるの?」

「…その呼び方はやめろ。あと、真剣な話なんだ…黄が行った後に教えてやるから」

「…分かったわよ」

「…じゃあ、行ってきます。終わったら…一度こちらに戻りますから」




竹林の中で戦うとなれば、『聖域の顎』を使い辛い可能性もあったが…そいつは、輝夜さん達が戦っていたその場所に居た。既にこちらに気づき、大きな翼を広げて威嚇しているようにも見える。

今度は、鳥の姿をとっていたが…頭が歪で、見ているだけで普通なら精神がおかしくなるかもしれない、そんな形だった。

瘴気と共に熱気が伝わる。…内包しているのは、火か…?そう思いながら、大剣としての形を成した武器を構えて、距離を縮める。


「ーーーーッッッ!!!」


甲高い鳴き声と共に、頭が半分に割れて…何かが飛び出した。転がるようにしながら避け、着弾点を見るとドロドロに溶けていた。

火なんてものじゃなく、まるでビームのような…


「…光か!」

「ーーーッッ!!」


今度は四等分になるように割れて、上に向かって光の柱をばらまいた。

柱は空中で一度止まり、こちらに向けて時間差で飛んでくる。


「ぐっ…!」


避け続けるのは難しいと感じ、武器を円形の大盾に変形させて避けさせる気のない弾幕を防ぐ。一発の威力はないが、それが数百とぶつかる勢いは激しい。


「…うぉぉぉ…っ、メラン、フラーウム、来い!」


一人では支えきれない、なら…援軍を呼ぶ!


「くぅぅぅ…きっついね…!」

「ほほほ…なかなかやりますな…どうやら光属性のようですな」

「対策は…何かあるか?」

「僕たちのどっちかが囮になるしかなさそうだねー…」

「しかも、被弾したとしてもなるべく急所を外すように、ですな。もし急所に当たれば…」

「僕がただじゃ済まない、な…でも、やるしか…いや、待てよ…」


…複合魔法で、奴を地面に縛り付けることができれば、なんとかなるかもしれない。

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