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東方黄明譚  作者: k.Yakumo
12章 求むるは癒しの道具
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永遠の暇潰しは

「おーい、鈴仙居るかー」


丸めたコートを抱えて、虚空さんは誰かを呼んだ。程なくして、一人の女性が出てくる。


「はい…って、虚空さん。お久しぶりですね」

「ああ、そうだな。…とりあえず上がっていいか?」

「はい、構いませんけど…今日はコートを脱いでるんですね」

「…中に姫さんが入ってる」

「あー…そういうことですか…」

「あと、客人を連れてきた」

「どうも」

「あ、確か…黄さん、ですよね」

「はい、お使いを頼まれまして」

「わかりました、どうぞ…って」

「…えへへー」

「あんた、何してんのよ…」


鈴仙さんは不機嫌な顔を僕に…正確には、僕に背負われているてゐに向けている。


「ちょっと襲われて、」

「てゐは自業自得だろうが」

「あっさり売られた!?」

「普段の行いが悪いからだろうが…」

「…なぁ、私も一緒に入らないと駄目なのか?」

「…見た目ズタボロなのに何言ってるんですか。…帰り道の案内をお願いしようと思ってたんですけど」

「…なら、仕方ないか…」



客間のような場所に通され、妹紅さんと二人で待つ。

虚空さんは「コートに付いた灰をはらってくる」と言って出てしまった。


「…その、すまんな」

「いえ…しかし、激しい戦いを毎回やってるんですか?」

「死なない私たちからしたら、一種の娯楽みたいなもんだよ」


妹紅さんは服を着替えている。…戦いの後に来る事も少なからずあるらしく、鈴仙さんがすぐに準備してきたみたいだ。


「……」

「…まぁ、最近は…結構穏便なやり方で勝負したりとかしてるけどな」

「例えば?」

「んー…双六だったりとかかな…あいつが暇を潰すために集めたらしいんだ」

「そうなんですか」

「二人でやるのも淋しいから、その時は…さっきの鈴仙だとか、てゐも混ざるんだよな」

「面白そうですね…今度、僕や式神も混ざってやってみたいです」

「やめといた方がいいぞ?ビリになるととんでもない罰ゲームが待ってるし」

「えー…?」

「ふふ、そうねぇ。この前の特製ドリンクの時はもこたん白目むいて倒れたもんねぇ」


唐突に後ろから声がして、振り向くと…元通りに戻った輝夜さんと、コートを羽織った虚空さんが居た。

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