朱と白の交錯 すべてが終わる時
その空間には、紅と白が互いに争い、刃が当たる金属音しか響いていない。
「早く死ね!」
澪の刃が、龍崎の右肩に食い込み、そして身体の内側から止めていく・・・。
「まだ、死んでたまるか!!」
その言葉を発したと同時に龍崎は、薙刀の刃を澪の脇腹に深く差し込んでいく・・・
「あなたに僕を指揮する権利があるのですか?」
澪は、身体を貫く薙刀の刃を握りながらそういった。
「金網の中でしか、生きる事の許されなかった僕達の事なんて…わかるわけないねぇよな!」
澪は、龍崎を睨み付けながら、薙刀つたいに凍らせていく…
「俺にそんな権利はないし、わかんねぇよ。でも、砂羽には権利はある。嫌がっている以上、男として潔く引くのが筋じゃねぇのか?」
龍崎は薙刀に怒りを込めて、刃を更に深くまでねじ込みこう言った…
「すべてを奪い取れ!昇華緋龍!」
澪の身体に、真紅の龍が刻まれていく…
「甘いですね…」
澪は、その言葉と同時に薙刀を引き抜いた…
「貴方は、何もわかっていない。僕と砂羽は、一心同体なんですよ。」
また狂った事を言っている。
龍崎にはそんな気持ちしか生まれてこなかった・・・。
「君は、僕を殺そうとしていると同時に、砂羽も殺そうとしてるんですよ。」
澪は、狂ったような眼をし、凶器に満ちたような口調で話を続ける。
「あなたがまだ小さかったあの時からずっと・・・僕と砂羽は・・・」
「そうか・・・でもな、砂羽はそんなことで死ぬ奴じゃねぇ!」
そんなにらみ合いが続いていたその時だった・・・
「全てを封じろ!闇鎖!」
龍崎も澪も驚いた。
そこには、傷だらけの砂羽がいたからである。
澪の身体を黒く細かな鎖が動きを抑えていく。
その瞬間、澪の身体に刻まれ続けた龍が動きを止めた。
「砂・・・羽・・・僕・・・を・・・」
澪は力なくその場にしゃがみこむ。
そして動かなくなった・・・。
龍崎は、澪から静かに薙刀を引き抜いた。
「砂羽・・・」
「護の気配がしてね・・・それに、澪、私の身体に仕掛けをしてくれてたみたいね。ま・・・自分で引っ張り出したけど・・・あとで、山王に治してもらお。それより、早く澪を封印しろ。その間に、霧乃宮は私がするから・・・。」
そういうと、脇腹を押さえながら、霧乃宮のほうに歩き出した。




