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*0l**田中少年立て篭り事件

「やっぱエロ雑誌はトイレで読むのが醍醐味だよなぁ」

さっき本屋で買ったエロ雑誌と塾の重い鞄を手に持ちながら少年・田中は家のトイレと向かう。

「♪エロ〜エロ〜エロ〜」

変な歌を歌いながら目的地トイレに着くと田中少年は塾の鞄を床に置きトイレと立て篭る。

「ぅわっ胸デカッ!!さすがエロテロリスト!!いやはやぁ〜こっちのこりん星人も可愛いなぁ…ほし〜の☆もエロい!!Niceバディ」

田中少年はむさぼる様に血走った目を雑誌に向けながら感想を述べていく。

「ヤバッ!!きわどい!!見えない…この泡が…くそぉ〜ちゃんと洗い流せよ!!」

最後のページの感想を述べ終わった田中少年はトイレを出た。

えっ!?

出…た?

「あれ!?開かね!!」

出ていなかった。

「なんで開かねぇんだよ」

そう…閉じ込められていた…らしい。

「おいっ!!作者なんとかしろよ!!あんなエロい事言わせておいてこんな仕打なしだろ!?」

なんと田中少年の重い塾の鞄がドアに寄りかかり開かなくなっていたのだ。

「おいっ!!無視かよ」

哀れな田中少年の家はマンションの8階。

「おいっ!!コラ!!」

トイレの窓からは出ることが出来ないのだ。

「聞けよ、こらっ…作者!!無視すんじゃねぇ」

しかも両親は結婚記念日で旅行中。

嗚呼…哀れな田中少年…。

「哀れとか言うならなんとかしろよ!!」

【ヒソヒソ…ばか!!ここで作者がなんとかしたらコメディにならないだろ!?】

「あっ、そっかぁ!!」

【ヒソヒソ…馬鹿!!声でかい!!そしてあわよくば評価が上がって続編が書けるかも知れないだろ!?そしたらお前は主人公になりモテるぞ!!】

「よしっ!!おれ頑張るから!!」

そしてなぜか脱出を頑張る気になった田中少年は辺りを見回す。

あるのは…今は懐かしい青い個体のトイレを洗浄する物体(未使用)とトイレットペーパーと田中少年の愛するエロ雑誌…のみ!!

「ちょっ!!少なくね?!携帯とかねぇの!?」

【ヒソヒソ…普通じゃウケないだろ!?主人公になりたくないのか?モテたくないのか?なりないなら頑張れ】

「くそ…死ね作者」

田中少年飽きたからこの小説ボツにしようかなぁ〜

「あぁ!!作者って美人だなぁ〜」

そして辺りをまたよ〜く見ると携帯が!!

「ボソッ…ちょろいぜ」

しかしそれは田中少年の前の携帯!!通話やメールは出来ない!!

「あぁ!?なんだテメェ!!調子に乗んなよ!!この作者め!!この間フラれたくせによぉ」

フラれたのを言ったな!!消してやる!!このクソガキ!!

「ヤベッ!!そいつ女を見る目ねぇな!!俺なら即OKなのによ」

あの人の悪口言うなガキ!!

「なんだこのアマ!!」

こうして田中少年はトイレから出れないのでした。

「はぁ!?出せよ!!意味分からねぇし!!出せって!!」

嫌じゃボォケ!!反省するまで入ってろ!!ガキが!!




つづく……

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