Act3:合同授業
学園の様子が書けるように努力します(笑)
ハイガ君の能力も出せるように頑張ります!!
立谷学院は軍事主義の学院である。
授業にも戦闘を想定した実技が多々含まれる。
しかし現在、というより数十年前から、実際に戦闘を行なったという記録はない。つまり、建前だけの軍事校ということになる。
が、いつ戦争が始まるかはわからない。
しかしその不安を抱えてでも立谷学院に通うのは、その後の人生において有利になるから、らしい。
前書いていたとおり、ここはとんでもないお嬢様・お坊ちゃん校で、ここに通ったということは、資産家であるということの証だと貴族の間で考えられていた。
その為、貴族の戦うことのできない自己中な子供もこの学院に通っている。
しかし、どんなに金持ちの子弟でも授業を受け、決められた成果を出さなければならない。
無論そのために、合格基準は低く設定してあるが・・・。
その時間は、どれだけ魔法の発動を早くできるか、だ(まだ、実力と系統を測るため、合同授業)。
発動までの時間が短ければ短いほど、実力があると言える。その上、発動までに時間がかからないため、接近戦(白兵戦)で役に立つので重宝される(時間がかかると、ほかの人の援護が必要になるため速攻には向いていない)。
その(貴族)中で注目を浴びている一人の少年がいた。
朝比奈訛音。
大富豪、朝比奈家長男の正に成金といった態度に成績優秀者たちは引いていた。
どん引きだった。
「カオン君凄い!!」
「8,0秒って!!」
「超天才じゃん!!」
カオンの取り巻きたちが、褒め称えるのに対してカオンは
「そんなことないよ。
僕よりすごい人なんて沢山いるし。」
謙遜を表すその一言は、カオンが言うと嫌味にしか聞こえない。
「カオン君ってば謙虚~」
「そうでもないって」
微笑みながら、そんな話をさっきから繰り返している。
その会話を断ち切ったのはハイガだった。
今回の授業は、基本的な魔法の雷鼓(一般的にはサンダー)をいかに早く発動できるかというもので、合格基準は20,0秒。カオンは合格基準を半分切った(低く設定された基準ではあったが)。そして照準も正確。正に言うことなしだったが
ハイガはそれを上回る2,0秒という速さで雷鼓を発動させた。
照準も正確で
威力も一撃必殺できそうなほどに。
ハイガの放った雷鼓は目標に当たった瞬間
『ズガァァァァァァァァァァン』
とその場にいる人全員の肺腑を抉る轟音と共に、目を焼く閃光が迸った。
それだけで、みんなが立ち尽くした。
成績優秀者として入院した人達も、貴族の子弟達程ではないが指一本動かすことができなかった。
当の本人は、何事もなかったようにボォ~っと突っ立っている。
指導していた教員もあいた口が塞がらず、地面に穿たれた穴をジッと見ていた。
数秒の静寂。
それを破ったのもハイガだった。
「先生。」
突然の呼びかけに一瞬驚いたが、そんな様子は微塵も見せず言葉を返す。
「なにかな?
夕凪君。」
「20,0秒切ったので、図書室行ってもいいですか?」
「あ、あぁ・・・。」
その返事を聞くと、踵をかえし出入口の分厚い扉から姿を消した。
後にはなんとも言えない雰囲気と、自尊心を傷づけられたものの恨めしい視線が残っていた。
なんか、いきなり同級生に敵視されましたハイガ君ですが
魔法力はすごいです(笑)
次は、ハイガVSカオンです。
・・・・・・・どっちが勝つかは目に見えていますが(笑)