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2話

早速改名

この子は生き残れるんだろうか

普通さ、普通のはさぁ

転生物って主人公が出奔するって時には、誰かついてくるじゃん

乳母兄弟とかさ、結婚してる相手とかさ

家臣の中で一人くらいは面白そうだってついてくるじゃん

何で誰も付いてこねぇんだよ!マジで一人じゃねぇか…


あの後、自室に謹慎ってなったんだけどさ

なんか俺ってば結婚してたみたいで奥さんいたのよ、ロリコン大歓喜って感じの奥さんが

勿論俺も大歓喜

一緒にどこかに落ち延びようZE!

って言ったらさ、あーーーさり離縁ですよ

酷くない?夫婦の絆は?

あ、はい、酷いのは俺ですねぇ

このままだと乱心からの病死って公式発表されそうだったので、ふらっと蔵に入って金目の物を持てるだけ持って希望の未来に走り出したんだわ

走り出したんだけどさぁ方角がわかんないよね

地図何てまともな物どころか、無いわけだし

とりあえず進む、太陽見ながらに西に向かって進む

北じゃなければいいやの精神で進む

だって北の方の動き何て良く解んないし、まだ西の方が知ってると思う

婚姻関係でグチャグチャで、戦国クレイジーの正宗きゅんがいるじゃん

今いるか知らんけど、そんな場所で暮らせないっす

なもんで西だ!

しかし今が何年だかわかんないからなぁ

うっかり住み着いた場所が川越で、有名な夜戦に巻き込まれるとか嫌だしなぁ

小田原も軍神様が何回も来るんでしょ、やだー

駿河くらいまで行きたいなぁ


2日目もとぼとぼ歩いてると、後ろからなんかすごい勢いで迫って来る一団が来てる

これはアレか!俺を慕ってる家臣が追ってきてくれたか!!


「若、このようなことになってしまい悲しゅうございます。殿は大層ご立腹です、速やかに戻られますよう」


こっちで意識が戻った時にいたおっさんが、槍突きつけながら言ってくるんだが?

おいおいおいおい、死んだか?俺??


「無駄な抵抗はおやめください、我らも怪我をさせたくはないのです」


うん、怪我じゃすまないよね

抜き身の槍と刀で構えてるもんね

逃避行(笑)は二日で終わった…


「お前が此処まで愚かだったとは知らなんだ、望み通り廃嫡してやる」

「じゃあ連れ戻さないでくれよ!進んだ分の時間がもったいないじゃないか!!」

「領地から出せるわけがないだろうが!村一つくれてやる、そこで大人しく暮らして死ね!」

「死ねって、死ねって言われた!くそ親父、ばーかばーか」

「もういい、連れていけ。どこで育て方を間違えたか…」


そんなこんなで、貰った村に来たわけよ

住民200人位でそこそこデカい村だな、親父も子供は可愛いのか酷い村じゃない


「今日からここの代官になったんで皆宜しく。農作業とかわからんからみんなに任せる、ちょろまかすなら旨いことやれよ~俺にばれないようにやるか、俺も仲間に入れろよー」

「へ、へぇ代官様は」

「良いから良いから楽に行こう楽に、俺もここで暮らすからそんな気を使わないでいい」

「そう言いましても」

「勘当同然で、千葉も名乗れないんだわ。今の俺は船橋一郎って名前なんだ、村長に基本任せるから上手いことやってこうや」

「はい、わかりました船橋様」

「で、さっそくで悪いが頼みがある」

「な、なんでしょうか」

「嫁が欲しい…最近離縁されてなぁ」

「よ、嫁でございますか」

「好き合ってるものを無理にとは言わん、嫁の実家の年貢は免除するから見繕ってくれんか」

「それでしたら幾らでも集まるでしょうな、お任せください」

「うむ、任せる。一応あってみて決めたいから何人か頼むぞ」

「話の出来るお方でようございました、今後ともよろしくお願いいたします」

「こちらこそ頼む」


就任初日の挨拶がこれだもん、まぁ村長に気に入られたから良しとしよう


「さて村長、俺はちょっと出かけてくるから」

「はて、どちらに行かれるのでしょう?ご案内いたしますが」

「近くの村に挨拶にな、新参者が来たんだから行かないとだめだろう」

「なんと、殿様のご子息と聞いていましたがそのようなことを」

「勘当されたような身分だからな、親族に何かあった時の最後の手段だろうさ。ここで暮らすんだ、下げれる頭は下げて回ったほうが良いだろ?」

「確かにそうですな、何人か供を付けましょう」

「すまんな助かる」


引越しの挨拶位の気分で、村々を回っていく

お供には三郎と権六の二人だ

城から出る時に、くすねてきた金子でちょっとしたものを手土産にしていく

まさか二度も盗みを働くとは思ってなかったようで、簡単だったぜ

周辺の村々に挨拶を数日かけて行い、無事帰宅


「おぅ村長帰ったぞー」

「へい船橋様おかえりなさいませ」

「何かすることはあるかい?」

「特にございませんなぁ手伝って頂こうにも鍬なんぞ持ったことも無いでしょうし」

「おうとも、鍬どころか刀すら苦手でな」

「それはそれは」


村長とがっはっはと笑う、マジでこの村長と気が合うかもしれない


「あ、そうそう。手が空いたらでいいから三男とかで暇してるやつら連れて来てくれ」

「何をさせるんで?」

「なぁにちょっと賊狩りをしたいのさ、分捕り品は参加者で分けてくれ俺は良いから」

「船橋様は分捕り品はいらないと?」

「いらんいらん、することなくて力が余ってるような奴らに暴れる場所をくれてやる。そして俺は平和に暮らせる、それだけで十分よ」

「ありがたい話ですな、それでしたら農作業がひと段落したら集めましょう」

「おう頼むぞ、ただし村長」

「へい」

「俺の嫁とりが最優先だぞ」

「へっへっへ船橋様もお好きですなぁ」

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