1話
お読みいただきありがとうございます。
気が向いたら更新スタイルでやっていきます
主人公君はオリキャラに転生してます
話し方とかも雑です、だって歴史考察とか一切してないので
意識が浮上する感覚を覚える
俺は気絶してたのか?
KOE○の新作を遊んでた記憶はあるんだが、いつ気絶なんかした?
しかも体中痛いんだが、いったい何があったんだろうか
「若!若!!ご無事ですか!」
なんだこのおっさん、顔が随分近いし息が臭い
ぼやける視界でおっさんをよく見てみると、甲冑を着てる
はぁ?甲冑?
「おぉ若はご無事だぞ!」
大声上げるなって、五月蠅いじゃないか
自宅から拉致された?いやそれは変だ、一般人の俺に価値なんてない
臓器もそんなに状態良くないはずだ、この前の健康診断で痛風って言われたしな…
大体この甲冑着てるやつ、俺の事を若って呼んでるしなぁ
これはアレだろ
絶対アレだ、逆行転生ってやつだろ
チート能力貰って転生するんだ、読んだことある
鑑定とかいろんな知識取れたり、スキル振って無双する奴だよな
さてさてどのタイミングで転生したんだ?
俺の軍略で盛り返してやるZE!
ゆっくりと起き上がり、周りを見渡す
取り合えずお決まりのアレをしてみよう
「鑑定!」
「わ、若どうされたのですか!大変じゃご乱心じゃ!!一旦後方に若にお下がりいただくぞ!」
なーんも見えないんだが?
おっさんに引きずられながら、ステータス!能力値!スキル!言ってみてもなーんも見えないんだが?
おっさんの心配顔しか見えないんだが!?
「す、すまん俺の名前を教えてくれ」
「おぉおぉぉぉおいたわしい、若あぁぁ」
「落ち着け、少し記憶が混濁しているだけだ」
「若、のお名前は千葉胤種ですぞ」
まてまてまてまて、なんでこんな中途半端な位置の武将に転生してるんだよ!
もっとあるだろ、織田だったり北条、上杉、武田、毛利って色々あるだろ!!
知らねぇよ!KOE○の列伝くらいしか知らねぇよ、もっと言えば一族ごちゃごちゃにしか覚えてねぇよ!
パッとしない能力だなって思った記憶しかない位の立ち位置だよ!
気が付いたら北条や蘆名や佐竹に飲み込まれてるくらいの認識だよ!
これだったら良い笑顔の人とかが良かったよ、あっちの方がよっぽど知ってるよ!
引きずられながらいろいろ聞いてみると、土豪との小競り合いで馬から落ちたらしい
流れて飛んできた矢が、馬に刺さって振り落とされたんだとさ
俺抜きでも小競り合いには勝てそうだったから、自分の内側に気を配ってみる
スキルも何もないのはさっき分かった、こういう時はナビゲートしてくれる天の声とかがあるもんだ
有るもんなんだけどなぁ?なぁーんもないぞ
感じる物って言ったら心臓の鼓動だけだぞ?
何時も転生物読んでるときはなるほどなぁ、転生したらこんな知識が役に立つんかぁなんて思ったもんさ
「塩田、石鹸、清酒、硝石」
この辺は何度も小説で読んだよ、でもさぁ実際のやり方なんか調べないよな?
はぇすっごい!これで終わって調べたりしてないんだ
知らん!やり方なんか良く解らん!
田植え位だよなんとなくわかるの、塩水に種もみ付けて浮かんできたのがダメなんだろ?
その後どう処理するかは正直わかんないね、洗って干せばいいのか?
チート能力なし、必須知識なし、歴史の知識もゲームで偏った奴だけ!
史実何てしらんよ、どこそこの戦いなんて知らんよ
昔は桶狭間だぎゃーで終わってたんだぜ?
この戦が何年に起こって、だから西暦何年ぐらいとかわからんて…
なーんもわからん
どう動くのが史実通りなのかもわからんぞ
大体この体の記憶だってまぁーーーったく無いんだが?
馬とか刀とか全くわからないんだが?
鬼佐竹とか相馬さんとか里見とかとかとかに囲まれてるんだよな?
おぉぉい誰かスキルくれぇぇぇぇ
知識でもいいからさぁぁぁぁ
無理だぁぁぁぁぁ
自宅という名の城っぽい砦にドナドナされて帰ってきたけどさ、途中で何度も吐いた
死体なんて見たことないって、こちとら現代日本人だぞ!
父親の前に連れてこられたので開口一番
「どうか私を廃嫡してください」
バシッと言って頭を下げてやったぜ
武士なんてやってられんて、農民もやれる気せんけどもさ
父親びっくりして目が飛び出そうだよ
初陣に送り出して帰ってきたら廃嫡されたいとか言い出すんだもんな、そりゃ驚くだろう
「実際に戦場に立ったら、そりゃもうおっかなくて。千葉家を潰す自信しかございません」
「え、いや、お前何を」
「大体がですね、小競り合いでこれですよ。この辺一帯を巻き込むような戦が起きたら一目散に逃げる自信がありますね、無理無理無理のかたつむりです」
「まて、なぁ」
「こんなのが嫡男なんて皆も付いてきたくないでしょう、ほら父上ご決断を!このような嫡男はサクッと廃嫡いたしましょう!」
「ふざけたことをぬかすな!お前は我が千葉家の跡継ぎなんだぞ!」
「跡継ぎなんて出来ないから廃嫡しろって言ってんだろうが話聞いてたのか?馬鹿かお前は、適性が無いっつてんでしょうが!!」
「父に向かって馬鹿とはどうゆう了見だ!」
「無理だっつってんのに嫡男だとか言ってくるってことは、言葉が理解できないってことでしょう。つまり馬鹿!いや阿呆かな?」
「たたっ切ってくれるこの痴れ者が!」
「おぅ切りたければ切ればいい、だが私を切ったら家は終わりでしょうな」
「な、なにぃ」
「考える力もないからやはり馬鹿だな。臣下の目の前で言葉を理解せず息子を切り殺す、誰が付いてくるというのだ。ほれ、終わりだ終わり。皆も今のうちに他家に移る準備をしてはどうだ、私の代は無論のこと父の代でも先は暗いぞ」
暴れ騒ぐ父と、廃嫡しろと喚く嫡男
この家はダメだと家臣一同は思った
史実よりかなり早く千葉家の衰退がはじまった瞬間である
息抜きで書き始めてます
大体川越夜戦の4~5年前のイメージで書いてます