クリスマス特別編
クリスマスイチャイチャ編です!
「メリークリスマス!」
俺たち家族は、ジュースとシャンパンで乾杯する。
「今年はいろんなことがあったね。桂太が全国大会で優勝して、かな恵ちゃんが準優勝。団体戦でも、優勝して、めでたいことだらけだよ」
「新しい家族もできて、本当に激動の1年って感じがするわ」
両親はとても楽しそうだ。サラダとチキン、ローストビーフ、お寿司。初めてのクリスマスだから、母さんが気合を入れて準備してくれた。
父さんたちは、ちょっとお高いシャンパンも用意しているみたいだ。
ふたりは、俺たちの仲を察しているようだけど、あえて何も言わないようにしている。俺たちも、二人に甘えていた。
「ねぇ、ちょっと飲みすぎちゃったみたい。かな恵、悪いんだけど、コンビニでスポーツドリンクを買ってきてくれないかしら?」
「しょうがないな~。じゃあ、ちょっと行ってくるわね」
そう言ってかな恵はコートを用意して、外に向かう。
父さんは俺を見て、ウィンクした。余計なお世話だ、このえろじじい。
※
「お使いくらいひとりでいけますよ?」
「でも、寒くなってきたしさ。女の子の一人歩きはあぶないだろう?」
スポーツドリンクを2本購入して、俺たちは帰り道を歩く。
「寒いですね」
そう言って、かな恵は手をすり合わせた。
「それって、手を握りたいっていうサインか?」
「ばーか」
「ごめん、マンガで読んだから」
「桂太さんのばーか。わかってるなら、何も言わずに、握ってくださいよ?」
そして、俺たちはゆっくりとお互いの指を溶かし合う。
「今日はとても楽しかったです。クリスマスなんて、ずっとお母さんとふたりきりだったから……本当に新しい家族ができたんだなぁ」
「俺もだよ。かな恵と一緒に過ごせてよかった」
「同歩」
「恥ずかしがるなよ」
「だって……」
そう言って、かな恵は俺の顔に近づく。
そのまま、俺たちはキスをする。
「桂太さんが、意地悪ばかりするから……」
かな恵は、顔を赤くしながらそうささやいた。




