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文人アフター⑨

 飛車先の歩を交換し、飛車を一度初期位置に戻す。

 これは、かつて全冠制覇した最強の名人を倒すために研究されて、彼を7つの玉座のうちひとつから陥落させた由緒ある戦法だ。


挿絵(By みてみん)


 この後、いろんな戦法を使うことができるが、俺は、UFO銀を採用する。

 変な名前かもしれない。


 だが、この戦法は数多くある将棋の戦法の中でも、最も柔軟な戦法だ。

 ここから、火力抜群の棒銀で敵を攻めたおすのが第1プラン。


 しかし、それでは相手が迎撃態勢を整えてくるのはわかっている。しかし、それこそがこの戦法の本来の狙いだ。


 そう、相手の陣形を対棒銀用にシフトさせることで、逆に陣形の柔軟性を奪う。

 そして、その間にこちらの銀が未確認飛行物体のように不規則な動きで、敵を翻弄し、ポイントを稼ぐ。

 それこそが本来の狙いである第2プラン。


 圧倒的な火力と地味だが確実なポイント稼ぎが両立する稀有な戦法だ。


 そして、これこそがかな恵ちゃんの自由な指し手を制限させる。


 かな恵ちゃんは防戦で対応しなくてはいけなくなるので、彼女の天衣無縫のような自由な手を制限することができる。


 これが、俺が考える神殺しの作戦……


 相手の得意な分野を奪って、俺の土俵で戦う。

 そうしなければ、俺みたいな凡才は同じ土俵で戦えない。


 だが、裏を返せば、準備さえすれば、同じ土俵で戦えるということだ。


 この対局は、負けるわけにはいかない!!

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