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第三百二話 キック【部長編】

 かな恵ちゃんは、ポンポン桂を採用してきた。

 はっきり言って、厄介な戦法だ。


 生涯を通して、何万局もの四間飛車を採用してきたが、ポンポン桂との実戦は100局あるかないかだ。この戦法は使い手不足であり、私も実戦不足だ。そして、かな恵ちゃんはこの大事な局面にこれを採用してきたということは……


 よほど、自信があるらしい。

 つまり、序盤の研究は万全だというサインだ。


 さらに、定跡よりも早く仕掛けてきた。これは守備力を犠牲にしつつ、さらに攻撃力を増すことを選択したということ。冷静にやれば、私が有利となる結論だけど、この連戦で疲弊している状況で冷静になることができるのだろうか。


 かな恵ちゃんは、手段を択ばずに勝ちに来ている。

 内容なんてどうでもいい。勝ちたい。彼女の手はそう言っていた。


 真理的には私が有利なはずなのに、知識不足で真理にたどり着けないという判断なのだろう。

 なめられているが、勝負師に必要な覚悟でもある。


 どんなに見栄えが悪かろうが、大事な所では勝たなくてはいけないのだから。

 

 そして、かな恵ちゃんは大事な決意を固めている。どんな手段を使っても、桂太くんを捕まえてやるという決意を……


 これは、盤上での代理戦争であり、最終戦争になるかもしれない。

 なら、私も負けられないのだ。


 かな恵ちゃんよりも1年早く、彼を好きになった先輩として……

 ここでは勝たなくちゃいけない……

【作者お詫び】6.5カ月(200日)にわたって毎日更新を続けてきましたが、ちょっと限界がきました(;'∀')

明日以降は不定期連載となります。大変申し訳ございませんm(__)m

引き続きご愛読いただけると幸いです。

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