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 何かおかしいような気がする。何だかとてもおかしい気がする。

 おかしいとは思うけど何がおかしいかはよく分からない。

 僕はもっとまともだった気がする。こんなに病的ではなかったはずだ。

 病感はあっても、病識がないみたいだ。とても不安になる。

 僕は普段こんな極端な思考をしていただろうか? 何かが恐ろしい。恐ろしいような気がする。

 違和感がある。強いような弱いような近いような遠いような大きいような小さいような曖昧な違和感がある。

 不安になった僕は部屋の押し入れにある箱を漁る。部屋は薄暗く、押し入れの中はもっと暗い。箱の中にあるものを何かもわからず取り出し続けて、底にしまわれたおもちゃを見つけて握る。

 僕は、このピコピコハンマーを握ると、とてつもなく安心するような、とてつもなく恐ろしくなるような矛盾した感情に襲われる。

 僕は、暗い部屋の中、目をつぶって、ピコピコハンマーの柄を思いっきり力強く握った。

 相変わらず、安心するような、不安になるような気持ちになる。


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