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物理的に化け物な彼と実は異世界人な私  作者: 暁 紅陽
高校入学編
7/10

質問プリントと妖精さん

 騒がしい教室にチャイムの音が響く。

 チャイムが鳴り終わると同時に七瀬先生がプリントの束を抱えて入ってきた。


「チャイムが鳴ったので席に着いてくださいね~」


 ちなみに今もまだお兄ちゃんと大家さんは戦闘を続けているわけで、窓ガラスが悲鳴をあげています。

 みんなもう馴れたのか、気にしていないようなので私も気にしないようにします。

 私はなにも知りませ~ん。


「はい。皆さんには~このプリントに書かれている質問に~回答を記入していただきます~」


 七瀬先生は、プリントを配り終えると手を合わせる。

 音は鳴らないよ。しいていうなら、ポフって感じ?


「プリントが手元に来た人から始めてくださいね~。ちなみに~そのプリント~感想がついてるので~回答を書いたら~付箋をめくってくださいね~」


 感想?何を書くのかは分からないのに?

 まぁいっか。




『プリントの質疑応答』



 Q,あなたの名前はなんですか?

 A,上山夏です


 付箋をめくる。


 K,安直な名前ですね。(笑)


 うん。私もそう思うよ。



 Q,あなたに兄または姉はいますか?

 A,います


 K,兄がいる場合は10番。姉がいる場合は11番の質問に進みなさい。いない人は親に弟か妹が欲しいと言いましょう。もうすでにいる場合はもう一人欲しいと言いましょう。


 やめい!急に言われたら親御さん互いに視線を交わして気まずい雰囲気になる!

 取り合えず10番は・・・。



 Q,兄はヒモですか?


 マジでなんなん?その質問の意図は?

 取り合えずお兄ちゃんの名誉のためにも・・。


 A,いいえ


 K,またまた~。そうやって、甘やかすからだんだんとヒモになるんだよ。シスコンになる原因だよ。


 うぅ~。でも、お兄ちゃんはしっかりと仕事してるよ!

 ん?なんかもう一つ付箋が・・・


 K,あなたも十分ブラコンですね(笑)


 やかましわ!だけど感想が適当すぎる。

 どうなってるん?ホンマに。



 Q,あなたが初めて自分のお金で買った食べ物は?

 A,ケーキ


 K,ショボいです。太りますよ。


 うん。最近お腹回りが・・・って、別にいいでしょ!食べたかったんだもん!



 Q,あなたの好きな食べ物は何ですか?

 A,ケーキ


 K,あなたも凝りませんね。太りますよ。


 ふふーんだいいもんねーだ。甘いものは別バラだい!

 ん?また付箋が・・・それも三枚も・・


 K,後悔してからじゃ遅いんですよ。病気になるかもしれませんよ。


 心配してくれるんだ。ありがとねー。


 K,べ、別にあなたのことを心配してじゃないんだからね!


 ツンデレきたーーーー!感想ちゃん可愛い!


 K,ま、冗談はこれぐらいにしまして。正直あなたがどうなろうとどうでもいいですからね。


 冷たい。冷たいよ~。



 Q,好きな人はいますか?


 ここは正直に答えた方がいいよね。


 A,います


 K,青春ですね~。


 そうです!青春です!



 Q,ところで今お付き合いしている方はいますか?


 秋くんだったら正直に書くよね。じゃあ私も正直に。


 A,います


 K,爆発しろ!


 言われると思ったよ。



 Q,なぜ今すぐ爆発しないのですか?


 きみ、感想ちゃんとグルだね。


 A,爆発の方法がありません


 K,あなたの魔法でなんとかなります。


 何で魔法使えること知ってるの?あなたなにもの?


 K,妖精です。


 そうですか。そうなんですね。はい。


 K,信じてませんねあなた。


 そりゃぁねぇ。・・ん?今、何もないところから文字が現れたような・・・。


 K,正解です。私は妖精です。このプリントに宿ってます。


 何そのファンタジー。


 K,あなたの存在そのものがファンタジーなので、いまさらですね。


 ん?てことは、他の人のプリントにも妖精が宿ってるの?


 K,もちろんです。先生公認で宿ってます。


 せんせー。妖精さんの知り合いだったんですねー。もう地球の常識が分からなくなってきました。大家さんだったり、秋くんだったり、妖精さんだったり。常識?何それおいしいの?



 Q,あなたに前世の記憶はありますか?


 なに?転生者もいるの?


 K,えぇ。転移者、転生者、特殊能力者、特異体質者、天使や悪魔、妖怪、修羅神仏など、いろいろいますね。


 私ノ中カラ、コノ世界デ学ンダ『常識』トイウ文字ガ消失シマシタ。コレカラハ、『非常識』ヲ『常識』ト認識シマス。


 K,何ロボットになってるんですか?おもしろくありませんよ。早く回答しましょう。残り時間が少なくなってきました。


 ごめんなさいね。


 A,いいえ


 K,知っています。


 なぜ聞いたんだ!!



 Q,あなたは転移者ですか?


 ん~【存在の上書き】で、この世界で生まれ育ったってことにしちゃったし。ん~。感想ちゃん!


 K,知りません。自分で考えてください。


 えー。


 A,転移者ですがなにか?


 K,何かの作品ですか?それ。


 さぁ?



 Q,あなたはお兄さんと大家さんどちらが勝つと思いますか?


 妹たるもの兄を信じずしてなにを信じるか!


 A,お兄ちゃんが勝つ!


 K,あ、お兄さん劣勢ですね。


 お兄ちゃーーーーん!!



 Q,最後の質問です。


 おお、最後の質問か・・・・って!『最後の質問です』で止まってるじゃん!


 K,印刷ミスですね。書き直します。


 おお、さすが感想ちゃん。


 Q,ラストクエッション!


 ・・・変わってないよ。


 K,・・・すみません。


 Q,七瀬先生のことをどう思いますか?正直に書きなさい。


 K,嘘を記入すると私が報告します。私、人の心が読めるのです。


 今まで心の声を感想ちゃんは聞いてたんだから今さらだよ。

 先生のあのゆるふわな感じって、何か作っているって感じなんだよね。

 本性はいったい・・・はっ!まさか!

 だけど、こんなこと書いてしまって違った場合は失礼すぎる・・。

 いいや、考えるのはやめよう。そのときはそのときだ。

 ええい!なるようになれ!


 A,―――――――――――




「はい。そこまでですよ~。後ろの人から前に回してくださいね~」


 七瀬先生は、一枚一枚確認していく。

 プリントをめくる手がふと止まる


「上山さん。そう思っているのならお望み通りにしてあげますよ。今度家にいらっしゃい」


 ヤバイ。先生のゆるふわオーラが無くなっていらっしゃる!それがあなたの本性か!


「先生!書き直しを要求します!」

「無理です~」


 あぁ、なぜ私は・・・。


「それではチャイムも鳴ったことですし~。一度失礼します~」


 先生はそう言い残すと教室を出ていく。

 私の周りには秋くん、紅葉さん、山吹くん、静香ちゃんがやって来た。


「ねぇねぇ夏ちゃん♪最後の質問よね♪何て書いたのかしら~♪」

「え、えぇっと・・・」

「俺様は[俺様の部下に欲しい逸材]と書いたぜ」

「・・・『[いい先生]と書いた』」


 うん。その手があったか。

 その事もまた事実なのだから。

  ん?山吹くんのもかって?そんなの無視無視。

 本性とか別にどうでもよかったんだよ。

 なぜ気が付かなかった・・・。


「夏。何て書いたの?」

「・・・[実はドSぽい]って書きました」

「あらあら、大変ね~♪家にいったらむち打ちとかされるんじゃないかしら~♪」

「うぅ」


 ヤバイです。ピンチです。ムチはいやです!

 考えろ。考えるんだ!私は誰だ?上山夏?異世界人?転移者?魔法使い?いいや私は!

 はっ!名案を思い付きました!


「そもそも家にいかなければいいのでは?」


 うん。今分かったことがあるよ。

 名案と呼ぶほどのものでもないね!と。


「上山さん。もしこなかったら~課題を追加しますよ~」

「せ、先生!いつの間に帰ってきたんですか」


 というか、『ムチはor課題』って、そんな二択を選んだことがある方。どなたかいらっしゃいませか?


「先程です~。ちなみに~家に来た人は~。皆さんそろって恍惚とした表情を浮かべて~、私を女王様と呼ぶのですがなぜなんでしょう?謎です~」

「課題をやらせていただきます!」


 家に行くとか冗談じゃない!てことは、家に行った人はみんなドMになってしまったってことでしょう!?そんなの絶対にイヤ!

 てか先生、本当にドSでいらしゃったのですね・・・。

 もう認めてもいいんじゃ・・・。


「上山さん。どうしたんですか~言いたいことがあるのなら~しっかり言ってくださいね~」

「いえ!何でもありません!ところで先生、先程の質問プリントの意図はなんなのですか?」

「そろそろホームルームを始めますね~」


 OH~露骨に無視されたよ。

 本当になんなの?


 ホームルームは何の問題もなく進み終了した。

 ただ、私の机の上にはプリントの山ができたとだけ言っておこう。

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