GIG
この町でのAvid crownのワンマンライブが決定した。
今度の日曜日の4時からである。
チケット代は、1000円。いちおう、チケット代をとるらしい。
ライブハウスの使用料も払わなければいけないので、無料ライブともいかないようだ。
甲斐くんは、タダで使っていいよ。と言ってくれたらしいが、電気使用料もあるので、やはり倉の使用料は、払うべきだろう。
キャパ100人をめどにチケットを作ったが、すでに完売になった。
ライブスタッフは、真吾くんが会長をしている農業青年会のメンバーがしてくれるらしい。あと、駿くんと翼くん、Avid crownのバンド仲間の他のバンドも手伝ってくれるらしい。
ライブハウスとなると3歳の恭ちゃんは観戦は、無理だから、連れていけないかなと思ったら、甲斐くんが家族席みたいな仕切りを作ってくれたらしい。
日曜日。
会場時間になると、ぞくぞくときた。花江は、もちろん、私の地元の同級生が、男女問わず来ていた。常連のお客様も来ている。料理教室の受講生もきている。中学生も高校生も来ている。福田くんも、福田くんの息子さんも来ていた。
こう見ると観客は年齢層は、幅広い。
「京子ー。満員じゃない。地元で、すごい人気ね」
花江が言った。
都会でも、ワンマンで、こんだけ入ればいんだけど。
SEが流れた。レッチリの曲だった。
すごい。この田舎で、かなりライブぽっいじゃないのー。
「帰ってきたぞおー。Avid crownだー」
裕太くんのMCで、始まった。観客からは、歓声があがった。
「リョウタのおかげで、この町が、Avid crownの第2の故郷になってるよ」
コピー曲もオリジナル曲も合わせ演奏する。
オリジナル曲は、CD買った人やAvid crownのHPを見た人じゃないと、浸透してないと思うが、それなりに盛り上がってるみたいだ。
「つぎ、アジカンのリライト。のれると思うんで、声だせよ」
スピードがある曲なので、かなり盛り上がっている。リョウタのギターが冴え渡っている。
ギターソロになると
「パパー」
恭ちゃんが、喜んだ。家族席で、恭ちゃんと両親は座って見ている。
うちの両親に、バンドのライブは、キツイだろう。
アンコール1曲目は、リョウタが作った農業青年会の歌だった。
農業青年会のメンバーと、合唱になった。観客が、肩を組んで、すごい盛り上がりになった。
「ラストは、もちろん。リョウタが、この町のことをかいた曲です」
観客全員で大合唱になった。この曲は、浸透してるようだ。
どうであれ、ワンマンライブは、無事に終わる。
誰だって、上手くいかないことがある。
そんな時に、好きなバンドの曲を聴いて、躍動感だしたり。
誰だって、上手く伝わらない時がある。
そんな時に、好きなバンドの歌詞を見て、こんな風に伝わったらいいのに。
自分は、こんな大勢の中で一人で、誰にも見てもらえないかもしれない。
でも、感動したって、伝えたいって気持ちは、誰にでもある。
その表現の仕方がわからないだけ。
その表現の仕方は、人それぞれ。
リョウタは、今日は、大勢の町の人に伝えられたのだろうか。
Avid crown セットリスト。
1.Heart
MC
2.beat with
3.blue
MC
4.リライト(アジカンコピー曲)
5.depression
6.忘却の空(Sadsコピー曲)
7.虹のむこう
8.曇りのち晴れ(SIAM SHADEコピー曲)
MC
9.dream
EN1.希望(農業青年会の歌)
EN2.街
ライブの打ち上げは、うちの店でやった。
料理の準備は、花江と、彩ちゃんと紀香ちゃんも手伝ってくれた。
甲斐くんが、甲斐くんの家の地酒を持ってきてくれた。
打ち上げも、盛り上がり、Avid crownのメンバーは、うちの家に泊まった。メンバー同士で、ライブの反省会もあるだろうし、話もあるだろうし、明け方まで、話していた。
新曲のdreamは、ライブの模様を撮影し、MVにして、Avid crownのHPにアップした。
しかし、この新曲のMVが、思いがけないことになろうとは、誰も予想しなかった。




