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零章
星とは夜に輝く光
太陽や月のように闇を排除するのではなく
共にあり、手を取り受け入れる
光は目覚め
闇は眠り
太陽は覚醒
月は封印
では星とはなんであろうか
すべてを照らし
否定するほどの大きな光にはなりえない
けれども
すべてを包み隠し
悪を容認する闇にもなりえない
ならば
星とは
何よりも尊き淡い光
何よりも忌まわしき脆い闇
優しき絶望
残酷な希望
なんと曖昧で 儚く 危ういのだろう
それでいてひどく美しい
これこそまさに“星”といえようぞ
我らが宿命は星の導きのもとに――――