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6月24日
森の奥には、山があり、川が流れ、巨大な送電線とともに水力発電所があった。人間界にもないだろうという巨大な発電所は、数基もあり、これらで、この地獄のすべての電力をまかなっているらしい。
発電所の構内に入る前に、ヘルメットを渡された。ここでは、このヘルメットをかぶっていないと危ないということだ。これまでも何度かそんなことがあったから、私は気にせずにかぶる。
中は、かなり涼しい。外が暑かったというわけではなく、外より中が涼しくできているのだ。ここは、水力発電だから、川が涼しさを提供しているのだろうと、私は考えた。