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5月30日
湿地地帯の事務所では、逆に除湿機が幾台も置かれていた。それでも、除湿は追いついていないらしく、部屋の中は、ちょうど梅雨時のようにじめっとしている。いつまでも続くこの湿度地獄の中で、罪人たちは、こちらも走らされる日々を送っているそうだ。ここでは、乾燥地帯の際まで運んでいき、それから、事務所へ向かって走らすということをしているらしい。
むろん、ここにも地中には魔物が住んでおり、わずかでも立ち止まると襲ってくるというシステムだそうだ。私は、早々に立ち去りたくなったが、明日にならないと、次へ進む道が開かれないと聞いたので、今日はあきらめて寝ることにする。