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5月13日
翌日、私たちは火山地帯から抜け出ていた。私が車の中で暑さに耐えかねているのを見て、小型の扇風機を、案内役は貸してくれた。それでも、熱風を私に送る程度の役目しか果たさなかった。
ようやく最初の共通事務所へ戻ると、私に手紙が届いていた。その手紙の主は、ここに送ってくれた3人の神様だった。元気にしているかとか、今何しているのだとか、そんな他愛も無い内容ばかり、A4のレポート用紙10枚にわたり書き連ねていた。
見るのも嫌になったので、借りた本の下に敷いて、私は忘れることにした。