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4月28日
外に出るのは危険だというので、今回は部屋の中からの見学となった。
サッカーグラウンドが10面も20面も入るような広大な敷地の中に、無数の針状の何かが突き刺さっていた。鉄でできた、強靭な針らしいのだが、近くで見に行きたいという欲求と、命が無いと言われたことに対する恐れが、私の足を内側へと向けた。
案内役に言わせれば、この地域は、もっとも危険な地域であり、ヘルメットをかぶっていたとしても、役に立たないそうだ。それほどまでに強いものらしい。それに貫かれた罪人たちは、週に1回の巡回の時までそのまま放置になるらしく、その間、苦痛の声が響いているという。