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9月4日
ここでは乗り換えるのとは思ったが、そのまま駅から出ていってしまった。地中は疲れたという顔をしていたが、目の前に出てきたなぞの建物に口をつぐんでしまった。
それは、一面が黒で立方体のものだった。全面が黒い賽ころと言えば分かるだろう。さらに、それからランダムにドリルの先端のようなようなとがったものが、いくらでもつきでていた。これらも全て黒で塗りつぶされている。
私は案内役に聞いたが、案内役は何も答えずに、まるで聞こえていないかのように建物へと近寄って、適当に押すと扉ができた。ようこそと、中から声が聞こえてきて、私たちは、こわごわと中へ入った。