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4月9日
昨日に引き続き、水責めを見学する。
人間を縛り、洗濯板のような山状になった歯をいくつも付けた板にこすりつけている。また、水車では、昨日と変わらず、ゆっくりと廻る車輪部分に人が縛られている。
私は、ここの地獄の責任者と話をすることが出来た。
彼は、人間の歴史が始まってからしばらくしてここの責任者に着任したそうだ。人が罪を重ねることは数えきれないほどにあり、その罪をこのようにして洗い清める役目があるということだ。
ここに彼が責任者として就いた理由についてははぐらかされてしまった。その点が残念ではあるが、私もここに長居することは、なんとなく避けたかった。




