表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スカジャンのシガン  作者: イ尹口欠
冒険者編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

92/185

92.薬草採集(1)

 翌朝、まずシガンはガールに会いにいくことにした。

 屋敷の部屋に行ってノックすると、すぐにガールが扉を開けた。


「うわ!? ……ってガール、ワンピースは着ろよ」


「はいマスター。しかし寝る間はボディスーツだけでないと、ワンピースが皺になるとベルに言われています」


「じゃあ人を出迎えるときにはワンピースを着てから扉を開けてくれ。誰が客だろうと、待たせていいから」


「はい。次からそうします。それでマスター、用件はマスターの身体のことですか?」


「そうだ。また口止めをしに来た」


「マスター……なぜ魔物を取り込まれるのですか。そうまでしなければならないほど、ガールは頼りないのですか?」


「違う。俺はただ、俺自身の手であらゆる敵を倒したいだけだ」


「マスター、何もひとりで戦う必要はないのではないですか? マスターは人間です。人間は群れて道具と頭を使って戦うのだとデータにはあります」


「それはそうだが、それじゃ納得できない個人もいるってことだ」


「分かりました。それがマスターの個性なのですね」


「そういうことだ。じゃあ朝食でまた」


「……はい」


 シガンはガールの部屋から立ち去った。



 その日はガールと冒険者ギルドへ行くことにした。

 ダンジョンにかまけてまた依頼がたまっていると思ったからだ。


 案の定、受付嬢はシガンに泣きついてきた。


「シガンさん~、助けてください~っ」


「そうなる前に伯爵に相談しろよ……」


「領主様には報告しています。でもそれは冒険者の仕事だと一蹴されるんです」


「うーん。伯爵がそんなこと言うか? どっか間で報告が止まっていそうだな。また今度、伯爵に会ったら言っておくよ」


「ありがとうございます、シガンさん!」


「それで依頼は? 優先度順にならべてくれ」


「はい。こちらになります」


「なになに……怪我人用のポーションの不足? 素材の薬草からしてないのか」


「そうなんですよ。神殿に行って魔術をかけてもらえばいい人が大多数ですが、その場で緊急に治さなければならないときの需要があるんです」


「なるほどな……分かった。これを受けよう」


「本当にありがとうございます、シガンさん!」


 シガンはガールを伴って山へ出かけた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ