表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スカジャンのシガン  作者: イ尹口欠
冒険者編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

74/185

74.暗黒魔術(2)

 夜中、シガンは魔法陣を描いて中央に立った。


「出ろ。シャドウストーカー」


 にゅるり、とシガンの影から人型の影が現れた。

 シャドウストーカーだ。


「これからお前と血の契約を結び、合一の魔術を使う。どうか俺の一部となってくれ」


「――――」


 シャドウストーカーは恭しく(こうべ)を垂れると、シガンに従う意志を見せた。


「ありがとうよ。……合一の魔術」


 シガンは自分の親指を短剣に押し付けて、血を魔法陣に滴らせた。

 するとシャドウストーカーがシガンに重なるようにべったりと張り付き、……シガンは苦しみだす。


「ぐう、ああ……」


 合一の魔術とは、魔物を身体の内に取り込む邪法である。

 ただの人間であるシガンが物理法則の壁を乗り越えるためには、この世界の魔法を取り込むしか無い。


「……はあ、はあ、はあ」


 シガンとシャドウストーカーがひとつになった。

 シガンの身体からはモヤのような黒い霧が立ち上り、影を自在に操る能力を得た。


「これじゃ斬鉄は無理か? しかし便利にはなったな」


 その場で飛び跳ねると、明らかに身体能力が向上したことを実感できた。

 魔力というものもシガンの内側に内包されていることが理解できる。


「さあ、斬鉄の修行の再開だな。この魔力を使えば、きっと俺にも……」


 シガンは人知れず魔を取り込み、人間を辞めた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ