47.ガール(2)
「これは凄い発見ですよ!! それを握りつぶす気ですか!?」
ターニアが興奮気味に叫んだ。
しかしシガンはガールを手元に置いておきたいし、神殿に明け渡す気にはどうしてもなれなかった。
「よく考えろターニア。地図からあの隠し部屋は削除するし、研究資料はすべて回収する。そしてそのことを誰にも報告しない。これは全てこのガールを守るためだ」
「しかし……いえ、確かにそうですね。神殿の玩具になることは目に見えています。失礼しました」
「いいんだ。ガールはウチの新しいパーティメンバーということにしよう」
リビングに着替えを済ませたガールがやって来た。
ボディスーツの上に可憐なワンピースを着ただけだが、そもそもボディスーツの防御性能が高すぎるため防具は必要ないらしい。
ただボディスーツはピッタリと肌に密着するような形状で、ボディラインが出てあまりに目立つためダンジョンから出るときはズタ袋をかぶせてマントのようにして出てきた。
今はワンピースを着た状態だが、「このまま戦闘に出られます」とのことだ。
「ガールは戦闘以外に興味のあることはないのか?」
「優先度はマスターが最も高いです。第二優先度は魔物の殲滅ですが、ここは居住区画なので魔物は現在、周辺に存在しません。マスター、私はマスターをもっとよく知りたいです」
「……そうか。まあ色々と話をしよう。きっと君のことは誰より俺がよく理解できる」
ベルたちは「ハーレム要員が増えた」としか思っていないようだが、シガンにとっては異世界トリップしてきた自分と同じような状況にあるガールに同情的だった。
棺の装置は魔力を動力源にしていたが機械文明の名残りを感じられ、きっと地球の先進国のような時代がこの世界にあったのだと思われた。
だからガールと話が合うのは自分しかいないのだと、なんとなくシガンは判断していた。
そして戦闘しかインプットされていないガールに、少女として生きてもらうための情操教育を施そうとシガンは考えていた。




