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  作者: ダル
3/6

閲覧注意

「じゃあね、バイバイ」


「うん、また明日」


学校が終わり、帰路につく怜と別れた瞬間、私の一日は終わる


なにも考えず、ただ歩く


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


家に着く、なんてことはないただのボロアパートだ

まともな人間が住む場所にさ見えないだろうが


鍵を開け、中に入り、扉を閉める


居間の扉を開けたとき、中にいた男がこちらに近づき、唐突に腹を殴った


小さい呻き声をあげ、私はうずくまる


しかし驚くことはない、その男は父親で、いつからかその暴力は日常だ


彼はなにか喋りながら蹴り、踏みつける


私はいつものように、意識を手放していく


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


目を覚ます、時計の針は深夜2時を指している


男は寝ている


散らかった衣服を手繰り寄せ、風呂場に向かう


男はほぼ毎日私を「使っている」


シャワーを浴び、体についた汚れを落とし、臭いを払う


身体を拭き、数日間洗っていない服を着て、自分の部屋と化した押し入れに入る


隠していたパンを食べ、身体を小さくしてまた意識を手放した


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


また目を覚ます、腕時計は朝の4時を示している


男が起きる前に家を出て、かなり遠回りをしながら学校に向かう


いつも学校が開くタイミングで校門をくぐり、教室に入る


一時間もたたず同級生が入って来るが私に声をかける者はいない


話しかけられても困るのだが


8時25分、いつも彼女はギリギリの時間にやってくる


あ、今日は紅さんだ


2分12秒後、彼女は教室に入ってくる


彼女が私に声をかけたとき、私の一日は始まる

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