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茅野くんに伝えたい。  作者: テイる
1/3

1ページ目 嫌い

皆様、こんにちわ。テイると申します。


今回、本格的な恋愛小説を書かせていただきました。


魔法少女の方程式とは違った、現代世界での話となりますので、胸がキュンとするような作品にしていこうかと思っております。


一人の少女の物語…ぜひ、見てください。



 私は、茅野かやの 太陽たいようが大嫌いだ。

いつも明るく、皆の中心にいる。そんなリア充な彼は、いつも私の邪魔をする。

 あの時、茅野太陽に出会わなければよかった。





「夜々《やや》~~~♪お願い~、3時間目の数学の課題のノート写させて~~~orz」


「もう、桜華おうかはいつも見てばっかり~、たまには自分でやってきなさい!」


「なにを~~~!夜々のくせに~この2本の三つ編みで遊んでやる~♪」


「やめてよ~、眼鏡が落ちちゃうし髪型が~~~」



 彼女の名前は、春野 夜々《はるの やや》。市立照ケ丘中学てるがおかちゅうがくの2年生。

趣味は勉強、オシャレなんて興味なし、人見知りのため、スマホの連絡先は親と、親友の桜華くらいしか入っていない。

 そして、今話しているもう一人の娘が親友の花野井はなのい 桜華おうか、保育園時代からの幼馴染で唯一の親友、髪も短く身長も高いため、男の子に間違われやすいけど、実はすごくファンシーグッズが好きな可愛い女の子であり、クラスは違うけどいつも仲良しであった。

 そんな夜々であるが、この世で一番キライな人がいる。それは同じクラスの茅野 太陽と言う男。

クラスでは落ち着いて勉強がしたいだけな夜々に対して、その男は…



「おはよう♪春野さん。良かったら一緒に皆で話さない?」


「…いえ、私は勉強したいので。」


「あ、うん。ごめんね。邪魔しちゃって、また後で誘うね♪」


「ほら~、春野さん誘っても来ないんだから止めときなって言ったじゃん」


「それに、来ても話せることないでしょ~」



 (知ってるよ。私は、こうやって一日中、勉強ばかりしているから…そんなリアルを充実している人たちとは違うの…でもね、私も勉強が嫌いじゃないから一人でいられる時間はある意味、リア充だと思っているんだよ!!そんな事を、いつも思っているのに、あの茅野 太陽はいつも、いつもいつも私に声を掛けてくる。)

 


 夜々は、太陽が話しかけてこられる事に憤りを感じていた。



「それでも、俺は春野さんとは、やっぱり一緒に話をしてみたいよ♪」


「おま、そんな事言ってると更に怒られるよ…あの娘、勉強と他のクラスの友達くらいしか興味ないんだし」



 話し声は、クラスの中であればそれなりに聞こえてはいた。もちろん、それは夜々本人にも聞こえていた。



(聞こえてるよ…またそんなこと言って、私を笑い者にするんだね…やっぱり嫌い…

声さえ、掛けてこなければ周りを気にしないで自分の時間を過ごせたのに…)

「もう、私に関わってほしくないな…」ボソッ



 そんなある日曜日、夜々は一人で近くのショップで買物をしていた。

普段、あまり買い物をしない夜々にとって、それは勉強以外のゆっくりできる時間であった。



(ムフフ…気になってたワンピース買っちゃった♪早く家に帰って着たいなぁ~)

「あ、帰りにクレープでも食べて帰ろ~♪」


「あれ?春野さん?」


「ゔっ…その声は…」



 声のする方へ振り向くと、太陽とクラスの人達が数人で遊んでいた。

それを見た夜々は、そのまま軽く会釈をして、その場から離れていった。



「あ、まって春野さん!俺たち、今から皆でクレープ食べに行くんだけど、一緒に行かない?ほら、駅前の有名なところ…」


「ちょっと、春野さんが行くわけないよ。」


「そうだよ、今日も多分参考書とか買いに来てるんだよ。」


「でも…」


「それより、早くクレープ食べに行こう♪太陽~」


「う、うん。」



 そうして、太陽とクラスメイトはその場から離れていった。

夜々は、曲がった先の建物の影から見ていた。そして一息のため息をついて、近くの公園に向かった。



(ムキーーー!!またアイツ!!私のクレープを邪魔してくれて…クレープ食べたかったな~)

「…あ!!ケバブ屋さんだ…しょうがないか…」



 夜々は、そのまま公園に来ていた移動者のケバブ屋さんのところへ向かいメニューを見ていた。

そして、これと言う商品を決めて店員さんに声を掛けた。



「すみません、チキンケバブの甘口ソース!サイズは普通で~」


「500エンネー、アリガトネー、イマツクルネー」



 外国人の店主さんが、ケバブを作ろうとし、夜々がお金を出そうとしたところ、夜々の頭の後方から千円札を出す、手が伸びてきた。

 夜々が慌てて振り向くと、そこには太陽が立っていた。


「おじちゃん、俺にも同じもの頂戴、お会計は二人分払うから。」


「ちょ、茅野くん、何してるの!?」

 

「へへっ、来ちゃった♪」







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