9話
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そして私は、這い這いから立てるようになり言葉が日常生活に関する言葉はほぼ完成。まだ容姿が可愛い可愛い(大事なことなので2回言いました)3歳になった。
3歳になれば彼らも成長する。
上の兄リカルド兄さん、いや兄様は12歳に成長され容姿もますます美形になった。最近は王宮学院と言う貴族や王宮で働く子が通う学校に行ってるので忙しく、中々会えない。
双子のジークウェン兄様、シルフェス兄様も段々男らしくなり最近此方も会って無い。
私が赤ん坊の時は、リカルド兄様は9歳だった頃。休日に来る以外、私のそばに居ることが多かった。
そして王宮学院は9歳から通う事ができる。双子たちもまだ赤ん坊とも言える幼子の私より学院で出会う友達と楽しく過ごしているだろう。ちょっと寂しいけど…。
3歳になった私は、侍女や母様もいるから大丈夫なんだが、たまに一人で過ごしたいので家の中にある書庫でこの世界を学ぶため勉強中なのである!!
まだ赤ん坊だった私は字が読めなくて苦戦したが、今じゃ少し読めるようになって絵本も読める!!難しい言葉に理解できないが私の想像力があれば何とか出来るだろう!!
…とまあ、そんな感じに過ごしています。
そしてそんな生活していれば、お父様が私の様子見て絶句したらしい。まぁ一人寂しく本読んでいれば引きこもりに見えるからね…。
「…っと言う事でお前の子も俺の可愛い可愛い娘と同い年だから呼んできた!!」
「…唐突だな」そう言って呆れ顔した男とその男の隣に大人しく座っている男の子。彼らは古くから王族を守る騎士の家系を持つローヴァンシェ家。
そんなお偉いローヴァンシェ家の時期当主様カインバルト様は父様と親友だとか。そしてカインバルト様は現在、帝国騎士団隊長と言う立派な名誉のある職を就いています。因みに総隊長は彼のお父様だそうです。くそぉーおじ様騎士様とかかっこいいじゃないかい!?
そして目にいくのは、燃えるような赤い短髪に鋭い薄黄緑色のダイヤモンドと同じ光沢をもつデマントイドの瞳から、光の加減で夕陽の様な赤味の強いオレンジ色に変わる不思議な瞳を持つ、父様から聞いた“太陽を司る戦神”と呼ばれる彼…。
“色”が強烈過ぎて吃驚するが、彼の顔も吃驚するくらい雄々しい顔立ちのイケメンだ!!若干鋭い瞳が怖いが、話し方からして真面目そうだ。
「…まぁ、同い年なら別にうちの息子と仲良くするのは別に構わない、紹介が遅れたが息子のアーノルドだ」
「…はじめまして、シュタイヴァイツ当主とユーリン嬢…アーノルドです」
父に似た赤い髪質に目の色は多分母親似なのだろう、綺麗な青い瞳を持つ可愛らしい男の子。
彼は私の顔をジッと見ながら挨拶をした。
初めて、同い年の子。そして私より物凄く可愛い顔立ちだが、残念な事に男の子だ。絶対フリフリのワンピース着たらとても似合うだろう。あぁ、純粋な子供だったら新しい友達が出来て喜んでいたが、如何せん私は、幼子だとしてもこれでも立派な大人だ。精神年齢が大人で悲しいが…。
「アーノルドさま。初めまして」とりあえず、良い子ちゃん風に笑顔で挨拶する。
二人の自己紹介を終えた後に父様が「私達は少し話し合いするから、二人で遊んで来なさい」と笑顔で言えば、カインバルト様は、アーノルドくんに「お前は、まだ子供でも立派な男だ。小さな姫君を困らせるような事をするなよ。」と真面目な顔で言うカインバルト様に無言で頷くアーノルドくんに吃驚した。てか、イケメンパパに姫って言われた!!!!!めちゃ恥ずかしい!!!!!
「ユーリン嬢、行きましょう」と手を差し出すアーノルドくんにまるで騎士のような姿にキュンと、ときめいた。そんな可愛い姿に私は、彼の手に触れた。