8話
そうそうこの世界では"妖精の王冠"《ラ・クローヌ・ロワイヤ―ル・ドゥ・フェ―》と言うアクセサリーを身につけており、ピアスやカフス、ネックレスなどの宝石のような装飾を付けた人が多い。
…“妖精の王冠”とは昔ある若者が翡翠の森で迷った所に妖精王と出会い、若者はその美しさと王が身につける装飾に心奪われた。そして、装飾のデザインを参考にさせて欲しいと頼んだところ王は、最初は戸惑ったが『この衣装は妖精の呪いがあるため無理だが、他の装飾なら参考にしてもよい』そして彼は、妖精の装飾をデッサンして家に無事に帰れば、妖精王の王冠に似たデザインの指輪作ったのから始まった。
彼の作るアクセサリーは繊細で美しく誰も見た事のない模様の為、国中に知れ渡りそして王にも知れ渡った。王は彼の作る装飾に魅了され、王は彼を“妖精の装飾人”と称号と称賛し、彼亡き今も“妖精の装飾人”は増え続け彼を伝説の職人と王宮の神殿の翡翠の棺に刻まれていると言う。
…その妖精の王冠の他、武具や武器使われる石があり銅に似た“銅石”。銀に似た大輪の花の様な形した“銀華石”。まるで生きてる蝶の様な形をした“生きた石”とも呼ばれる金に似た“金蝶石”。
その3つを加工して使われており、見た目の通り値段もそれぞれで銅石はその辺の山に行けば見つかり一般市民に愛用される。
銀華石はこれも市民に親しまれる石だが花の形や大きさが素晴らしいほど高値で売られ、そのまま加工せずに装飾などに用いられる。
そして一番高価な金蝶石はかなり希少なため高値で主に貴族や王族が使う物として用いられるが金に余裕があれば買える事も無いらしい。
話が長くなったが他にもその装飾に良く使われる宝石の様な純粋な魔石“光魔石”と呼ばれ魔力の助けとなる石もある。色は其々で魔力を溜めたり、詠唱の助けとなったりと様々に使われるらしいがかなりお値段が高く貴重な物らしい。
…なので一般庶民は“光魔水晶”と呼ばれる“光魔石”より希少価値が低い物が使われているとか…。
まぁ私がリカルド兄さんに抱かれるときに、ふと光るものに気づいて説明されたのだが、双子たちはこんなに可愛くて幼い妹が理解するには難しいだろうと苦笑すれば、リカルド兄さんは少しムッとして幼い私でも理解出来るように部屋で勉強してるなど、その時の私には分からないだろう…。