俺の仕事に貴賎はない
俺の仕事場は小さな個室。
まあ俺専用のオフィスって言い換えてもいいかもしれんな。
ここに来る人間は大抵切羽詰まってる。
そんな人間の問題を解決し、安らぎを与えるのが俺の仕事ってわけだ。
しかし、俺がどんなに頑張って仕事しても、大抵の人間はそのことに関して感謝しない。
おそらく、俺が頑張ってることに気がついすらいないだろう。
こう書くと、人間は何て恩知らずなんだと思うかもしれないが、俺はこれでいいと思っている。
たとえ俺のお陰なのに、神に感謝されようと、神がないだとか嘆かれようと、そんな事はどうでもいい。
俺は自分の仕事に誇りを持っているからな。
個室まで用意されているのにそれ以上を望むのは酷ってもんだ。
下を見て生きろとは言わないが、上ばかり見ていいてもキリがない。
しっかり、前を見据えて自分を見失わないように生きていければそれでいい。
俺みたいに縁の下の力持ちというか、表舞台に現れない仕事を生業にしている奴は他にもいるだろう。
そういう奴等に俺は言いたい。
君のおかげで、人間社会は上手く廻っているんだ。たとえ評価されて無くても、君らの仕事は重要だ。もっと自分を誇りに思えと。
俺の仕事だって、地味なもんだ。
一日にそう何人も相手にするような仕事でもない。
しかし、俺の仕事は人間がいるところには必ず用意されるほど、重要なものだ。
地味で目立たないからって無くなっていいものじゃない。
おっと、どうやら仕事のようだ。
もう少し、話したいこともあるにはあるが、それはまたの機会にしよう。
「ふぅ。間一髪! 昨日の牡蠣が当たったか? って、紙がねぇ!」
まさかの便器シリーズ第二弾。
しかし、流石にネタ切れ感は否めない!