The bullet was loaded
蒼月市のとある一角、近年オープンした大型商業施設に押され気味の繁華街。
しかし昼前にも関わらず、それなりに人で賑わっているところをみると、まだまだ勢いはあるようだった。
朔はそんな賑わいと逆行するように、駆けている。彼は授業をさぼって無軌道に街をぶらついている不良、という訳ではもちろんない。
「鬼ごっこなんて、子どもの遊びはもう終わりだ」
朔は男女4人組を逃げ場のない位置に追い詰めた。その声音は厳しい。
そう。4人組は朔の率いる銀色の魔弾、執行部の弾員達によって囲まれた形になっている。
「抵抗はしないでください。あなたたちに逃げ場はありません」
弾員のひとりの少女が言った。大型のリボルバー(回転式拳銃)を構えており、少女の外見とのあまりのギャップにチグハグな印象を見る者に与える。その銃口は今、4人組に向けられている。
「カスミ弾丸の装填を」
「はい、弓月隊長。弾には“強制静止”と“偽証禁止”を性質付与しています」
少女の言葉を受けて朔は無言でうなずいた。
それを確認し、カスミと呼ばれた少女は、一人一人に向けためらいなく引き金を引いた。
銃口を向けられた彼らは、突然銃口を向けられて反応が遅れたのか、抵抗らしい抵抗を見せることもなく、弾丸が彼らの体を侵した。撃たれた直後、一度体がビクッッと痙攣した。
だが、彼らに風穴が開くことはなく、一滴の血も流れ出ない。ただし全員が全員とも腕をだらりと下げ、まるで見えない糸で釣られた人形のように、直立不動になっていた。
「さて、お前たちに聞きたいことがある」




